くらし あなたもゲートキーパーに

いつもと違う、そんなとき…声を掛け、話を聴く

ゲートキーパーを知っていますか。「命の門番」ともいわれ、悩んでいる人に寄り添い、支援をする人のことをいいます。市は、地域の見守り体制強化のため、ゲートキーパーの養成に取り組んでいます。特別な資格は必要ありません。それぞれの立場でできることを始めてみませんか。

■ゲートキーパーの役割
悩んでいる人に気付き、
声を掛け、
話を聴いて必要な支援につなげ、
見守る

◇話せる環境が助けに
心の不調は、子どもから高齢者まで世代にかかわらず誰でも起こり得るものです。学校や職場の人間関係、生活の変化、災害時などさまざまな局面にリスクは潜んでいます。重要なのは、長引く前に早めに気付いて対処すること。食欲がない/普段より疲れた顔をしている/ため息が目立つ/口数が少なくなった/飲酒が増える―など、いつもと違う様子があれば「どうしたの?」「眠れてる?」などと声を掛けてみてください。誰かに話せる環境があることが、悩みを抱える人の大きな助けになり、孤立を防ぎます。

◇追い込まれることのない社会へ
自殺の背景には、健康への不安や経済的な困窮、家庭内の不和などの複合的な要因が絡み合っているとされています。市は昨年3月、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指し「第2次綾部市自殺対策計画」を策定しました。令和10年度までの5年間を期間とし、ゲートキーパーのさらなる養成や相談支援体制の充実、関係機関との連携強化のほか、子ども・若者層に対し、困難やストレスに対処する教育を行うなど「生きる支援」に取り組みます。

■ゲートキーパ―支援センター
◇理事長 竹内志津香さん
できる範囲で次へつないで
おかしいなと気付いたときに、後回しにせず声を掛けてほしいです。また、悩みを受け止めることで、聴く側の心に負担がかかることがあります。一人で抱え込まず、できる範囲で支援して、仲間や専門家など次へつないでください。

◇理事 岩﨑豊さん
傾聴で信頼関係の構築を
大切にしてほしいのは傾聴の姿勢を持つことです。責めたり、教えたりするのではなく、共感するなどして相手の感情や言葉についていく―。話してみようと思ってもらえるように、ときには感謝の言葉を伝えながら信頼関係を築いていきましょう。

■話を聴くときのポイント
・そんな風に考えてしまうんだね
・うんうん、なるほど
・今まで頑張ってきたね
相手の話を拒絶したり、動揺したりすることのないよう「今から相手の話を聴く」という心の準備をすることが大切。温かみのある雰囲気で対応し/相づちを打つ/相手の言葉を繰り返す/ネガティブな言葉も否定せず受け取る/ねぎらいの言葉を掛ける―といったことを心掛けましょう。

■心の悩み相談しませんか?
◇深刻な悩みに関する相談
・京都いのちの電話
年中無休・24時間
【電話】075-864-4343
ナビダイヤル【電話】0570-783-556
・京都府自殺ストップセンター
年中無休・24時間
ナビダイヤル【電話】0570-783-797

◇心身の健康に関する相談
・障害者支援課(綾部市こころの健康相談)
【電話】42-4318
・保健推進課(健康に関する悩みなど)
【電話】42-0111
・府中丹東保健所福祉課
【電話】0773-75-0856
いずれも平日午前8時30分~午後5時15分
・精神科医師による専門相談(要予約)
毎月第2月曜日、奇数月の第4木曜日
いずれも午後2時~4時
※祝日などで日程が変更になる場合あり
【電話】0773-75-0856

◇高齢者の総合相談窓口
・東部地域包括支援センター(奥上林・中上林・口上林・山家)
【電話】21-5295
・中部地域包括支援センター(東八田・西八田・吉美・綾部・中筋)
【電話】43-2888
・西部地域包括支援センター(豊里・物部・志賀郷)
【電話】21-5011
いずれも平日午前8時30分~午後5時15分
(緊急時の相談のみ24時間対応)

◇生活困窮に関する相談
・あやべ生活サポートセンター(綾部市社会福祉協議会)
【電話】43-2881
平日午前8時30分~午後5時15分

◇アルコール問題で悩んでいませんか?
アルコール依存症とうつ病は、互いを誘発しやすい関係にあり、いずれも命に関わる病気です。府舞鶴断酒会西支部は毎月第2、4火曜日の午後6時30分から、京都協立病院(高津町)で綾部例会を開催しています。断酒会は、アルコール依存症に悩む人たちの自助グループ。例会では、出席者が対等な立場で、自分自身の体験を語り合います。一人で悩まず、気軽にご参加ください。

問い合わせ:同会 今井孝昭(たかあき)
【電話】090-3430-0564