くらし 公正な行政サービスへ 不当要求対策条例を制定

「カスタマーハラスメント」(以下、カスハラ)という言葉をご存じですか。顧客からの不当要求や暴言といった迷惑行為を指し、全国的に社会問題となっています。自治体や企業に対策が求められる中、市は4月1日、「綾部市職員の公正な職務の執行の確保に関する条例」を施行しました。カスハラに対し、組織として毅然(きぜん)とした対応を行います。

■要望等には誠実に対応
この条例は、カスハラを防ぐことで、公平・公正な行政サービスの提供につなげるために制定。行政サービスの不備に対する苦情や指摘のほか、施策の充実や課題の把握につながる意見・要望などには、今後も誠実に対応することを前提にしています。
その上で条例では、不当要求行為等を/特定の個人や団体等に有利または不利な取り扱いを求める/職員を長時間拘束したり面会を強要したりする/暴力的行為や社会的常識を逸脱した手段を用いる―などと定義。何人も職員に対して不当要求行為等をしてはならないと明記しています。また、不当要求行為等があった場合には、職員はこれを拒否しなければならないと規定。必要に応じて複数人での対応や警察への通報を義務付けているほか、対策委員会を設け組織的に対応すると定めています。

■5月から通話内容の録音を開始
市はこれまで、カスハラへの対策として、防犯カメラやサスマタの整備、職員研修の実施などに取り組んできました。条例の施行に合わせ、4月から職員の名札の表記を名字のみに変更。カスハラの職員対応マニュアルの改定も行いました。
また5月1日から、市役所(一部出先機関除く)の電話の通話録音を開始します。対象となるのは、全ての発着信分です。市役所に電話すると、録音する旨を事前にアナウンス。市からの発信は、アナウンスなく通話録音が始まります。丁寧な電話対応と接遇意識の向上を図ります。ご理解とご協力をお願いします。
条例・職員に関することは職員課【電話】42-4228、通話録音に関することは総務課【電話】42-4218へ。

5月1日~REC
市役所へ電話をかけたとき「こちらは綾部市役所です。この電話は、サービス向上のため通話を録音しております。あらかじめご了承ください」という音声が流れます