- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府亀岡市
- 広報紙名 : 広報かめおか 令和7年2月号(第043号)
市民の皆さんの健康に関して、今回は亀岡市立病院の整形外科医長が、専門分野についてお話します。
亀岡市立病院 整形外科医長
鎌田 陽一郎(かまた よういちろう)
専門分野:外傷、股関節
■五十肩を侮るなかれ
特にこけたり捻ったりしたわけではないのに肩が痛い、そんな経験はないでしょうか。その痛み、五十肩が原因かもしれません。その名の通り中年以降、特に50歳代に多くみられ、肩を動かしたときの痛みや夜の痛みが特徴です。
五十肩は肩関節周囲炎ともいいますが、関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが老化して肩関節の周囲組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています。痛みが強い急性期には安静が必要ですが、そのまま肩を動かさないと、徐々に肩が固まって動かなくなってしまいます。痛いから動かさない、動かさないから固まる、、、悪循環にはまってしまうとなかなか抜け出せません。肩の動きに制限が強いと、元の肩に戻すリハビリに半年以上かかってしまう事もあります。
そうなる前に、薬や注射、体操が有効です。また、肩が既に固まってしまっていても、肩に麻酔をかけて、癒着した組織を剥がす治療(外来でできます)もあるので、あきらめないで整形外科にご相談ください。