健康 やさしい健康講座 第189回

市民の皆さんの健康に関して、今回は亀岡市立病院の内科部長が、専門分野についてお話します。

亀岡市立病院 内科部長
木村史子(きむらふみこ)

■健診を活用しましょう
皆さま、健診を受けていますか?
検診と健診、どちらも“けんしん”と読みますが、違いがあります。予防医学という考え方では、病気にならないようにする一次予防、病気になった人を早期発見・早期治療する二次予防、すでに発症している病気による合併症や再発防止を目的とする三次予防があります。
健診とは健康診断の略で、健康状態を確認して病気の予防につなげることが目的であり、一次予防にあたります。学校健診や会社健診、特定健診などが該当します。ですので検査項目の基準値(いわゆる正常値)は、やや厳しく設定してあるのが通例で、ひっかかって受診したが医療機関の再検査では正常範囲内だったということはよくあります。その場合でもそのような傾向があると認識することは大事です。また正常範囲を超えているのであれば、自覚症状が出る前に見つかったと前向きに捉えて、今後について相談するチャンスを得たことになります。「病気が見つかったら怖いから」と健診を受けない人がいますがもったいない!
検診の方は、ある特定の疾患を早期発見するために行う検査で、大腸がん検診や歯科検診などがあり、二次予防にあたります。