文化 アメリカの文化と生活 ザ・U.S.A

ハロー!CIR(国際交流員)のシャベズ・莉愛(りあ)(26)です。
私の母国アメリカの文化・習慣について毎月連載しています。
『今年で4回目を迎えた友達との恵方巻きパーティー。マグロ・サーモン・かまぼこ・かんぴょうなどの食材をのりで巻いて、恵方(西南西)を向いて食べました。』

■シリーズ(38)春の習慣
アメリカの春の代表的な習慣やイベントについて紹介します。

◇アメリカの桜祭り
アメリカでは桜はあまりなじみ深い木ではありませんが、一部の地域では見ることができます。1912年、日本は友好と親善の象徴として、約3千本の桜をアメリカに贈りました。この桜は東京都の荒川沿いの桜を接ぎ穂としたもので、首都ワシントンD.C.のナショナルモール公園に植えられました。現在では、両国の友好関係を祝うため、同公園で毎年「ナショナル・チェリー・ブロッサム・フェスティバル(国立桜祭り)」が開かれています。この祭りでは、ダンスやコンサート、日本の伝統的なパフォーマンス、日本食を楽しむことができます。また、ペンシルベニア州のフィラデルフィア市やカリフォルニア州のサン・フランシスコ市でも桜祭りが開かれ、花見をしながら日本文化を体験することができます。

◇学校の春休み
アメリカの春休みは1~2週間で、主に3月下旬から4月中旬までに設けられます。この時期に旅行する学生や家庭は多く、寒い冬を乗り越えた後のため、暖かい場所が人気です。特に大学生には、フロリダ州のビーチが非常に人気で、ピーク時はかなり混雑します。また、メキシコや中米にあるリゾート地を訪れる人も多いです。私は春休みに、家族と一緒にフロリダ州のディズニーワールドを訪れたことがあるほか、大学生の頃に友人とフロリダのビーチに行った思い出があります。

◇マーチ・マッドネス
3月は、アメリカの大学バスケットボール界では特別な時期です。「マーチ・マッドネス」(3月の熱狂)と呼ばれる全米大学男子バスケットボール大会が、全米から注目を集め、テレビで大々的に放送されます。この大会では、そのシーズンで優秀な成績を収めた68チームが約1カ月間にわたって競います。「ファイナルフォアー」と呼ばれる準決勝戦と決勝戦には、国内外から多くの観客が訪れます。開催地は毎年異なり、開催権を巡って多くの都市が誘致合戦を行います。私の出身地であるインディアナポリス市では、2021年に同大会が開かれました。また、この時期には、友人や同僚と一緒に優勝チームを予想する「ブラケットチャレンジ」と呼ばれるゲームに参加する習慣もあります。参加費を払って、最も予想が正確だった人が賞金を得る仕組みです。

◇春の大掃除
大掃除は英語で「Spring cleaning(スプリングクリーニング)」と訳され、欧米では、年末ではなく春に大掃除を行う習慣があります。冬に使用した暖炉のすす汚れを落とすためにこの習慣が生まれたといわれており、春の大掃除が新しいスタートを象徴する行事として定着しています。

問合せ先:市民参画課
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