- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府宇治田原町
- 広報紙名 : 町民の窓 令和7年4月号 No.685
広報モニター
岡 悠さん(緑苑坂)
■身近な“あるもん”を活用しよう
私たちが住むこの宇治田原町は、森林面積が全体の76%を占める自然豊かな町です。
その森林は見えない所で、人間の生活ととても関わりが深く重要ですが、知らず知らずの内に「人間」だけの都合を押し通す行動を私たちはしているのかもしれません。
って放置されている“あるもん”を見出し活用する工夫をされています。
ヤギさんは元々、薪ストーブのある暮らしを求め、町へ移住をされたそうです。その薪の確保がきっかけとなり、山全体や流域の問題に気が付き、現状が見えたと話されていました。
ヤギさんの考えや行動を見ていると普段私たちの生活がいかに豊かで恵まれているのか、自分の生活と山や川、湖、海、空、宇宙、様々なものとが繋がり生きているという当たり前のことを再認識させられます。
例えば、森の木を切ることを考えた時には邪魔者扱いの「蔓(つる)」を“あるもん”と捉え、かごを編んだり、クリスマスリース作りなどのワークショップを行っていることなどです。
山の木を切ること、植林すること、木を薪として使うこと、人里に熊や鹿が降りて来ること、事象として見ると迷惑なことや有難いことと単一的に捉えてしまいがちですが、私たち人間は自然の一部に過ぎないという本質に照らし合わせて考えてみると、違った考えが生まれてくるかもしれません。
未来ある子どもたちに、自然と遊ぶ場を作ることがヤギさんの目標の一つだそうです。現代の便利な暮らしに慣れてしまうと、どうしてもわざわざ自然に出向かなければ、それと出会うことが叶わないのでしょう。
時代の流れと言われればそれまでですが、わざわざ出向いてでもそこに“あるもん”があり、活かすことが出来たなら、それは未来の子どもたちへ繋がるのではないでしょうか。
皆さんも是非身近な“あるもん”を探し、活かしてみてください。