くらし 【クローズアップ】あなたの「いいね」大丈夫?(2)

【02】考える 加害者にならないために
インターネットは使い方次第で、誰もが被害者にも加害者にもなる可能性があります。「無自覚の加害者」にならないために、注意したい行為を知り、相手の気持ちを考えて行動しましょう。

●どんな行為で拡散されるの?
インターネット上で多用される、右図のようなコミュニケーション。人の名誉を傷つけたり、誹謗中傷行為の拡散に加担したりしないように注意しましょう。
・コメント(投稿)
・リポスト(拡散・共有)
・いいね(賛同・関心)

◆Case1 コメントの書き込み
○自分で投稿〔当然NG〕
個人、企業などに対して、悪口や脅迫的な言葉を書き込む行為。たとえ事実を含む内容でも、公の場で名誉を不用意に傷つける行為は罪に問われる可能性も。

○第三者の投稿に反応〔これもNG〕
第三者の誹謗中傷の投稿に対してコメントやいいね、リポストで反応する行為。あなたが投稿に反応することでさらに拡散され、被害者の名誉を傷つけてしまいます。
裁判では、最初に投稿した人だけでなく、拡散した人も訴えられ、損害賠償を請求された事例も。

◆Case2 個人情報や私生活の暴露
○悪意の暴露〔当然NG〕
住所、氏名、電話番号、勤務先などの個人情報、私生活に関する秘密を無許可で暴露する行為。

○悪意なき個人情報の流出〔これにも注意〕
文章や写真から個人が特定されうる投稿をする行為。家族や友人の住んでいる場所や日常の行動が特定され、ストーカー被害などに発展する可能性も。

◆Case3 偽情報の作成・拡散
○無許可で作成・拡散〔当然NG〕
生成AIなどを使用し、無許可で新たな写真や動画を作成・拡散する行為。興味本位の行為でも、その人の名誉を傷つけたり、肖像権を侵害する可能性があります。

○勘違いして拡散〔これにも注意〕
知らないうちに偽情報の拡散に加担してしまう行為。本人や関係者になりすまして偽情報を投稿している場合もあるので安易に投稿に反応しないことが重要です。

●行動する前に誰かを傷つけないか考えよう
・個人情報が特定される
・身近な人にも被害が及ぶ恐怖
・デマ情報が拡散され続ける
・社会的地位の喪失
・耐え難い秘密の暴露
ネットユーザーが安易な気持ちで行った行為が、被害者に耐え難い苦痛や恐怖を与えていることも。被害者の人生を狂わせ、最悪の場合、自死に至ってしまうほどの加害行為に、意図せず加担してしまっているかもしれません。