- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府河内長野市
- 広報紙名 : 広報かわちながの 令和7年4月号
※「みじか」は民生(みんせい)委員 児童(じどう)委員 河内長野(かわちながの)の略です。
本市の民生委員児童委員協議会は今年で創設70周年を迎えます。民生委員・児童委員の役割について、あらためて理解いただけるよう、その活動についてご紹介します。
■民生委員・児童委員とは
民生委員・児童委員(民生委員)は、自治会長などから推薦され、市や府の審査を経て、厚生労働大臣から委嘱された「非常勤の地方公務員」です。任期は1期3年(再任あり)で、無報酬で活動しています。
すべての民生委員は子育てに関する相談や支援も行います。4月1日現在、本市には161人の委員がおり、その中には、主に子どもを対象に活動する「主任児童委員」もいます。
■民児協とは
すべての民生委員は、市町村の一定区域ごとに置かれる「民生委員児童委員協議会(民児協)」に所属しています。民児協は、個人の委員活動を支えるとともに各関係機関・団体と連携や協働しています。
■地域での役割
近年、高齢者世帯や一人暮らし世帯が増加し、子育て家庭が孤立するなど手助けを必要としている人が増えています。地域とのつながりが希薄化するなかで、地域コミュニティや人と人とのつながりの重要性が高まっています。
地域において「身近な相談相手」として困りごとや心配ごとを聞き、必要があれば「支援へのつなぎ役」として関係機関との連携を行う民生委員は、重要な役割を果たしています。地域のみなさんが安心して住み続けられる地域づくりのため、見守りや相談支援など様々な活動をしています。
■わたしたちのまちの民生委員 こんな活動をしています
・0~3歳児訪問
方法は地域によって様々ですが、子育て家庭とつながりをつくるために訪問をしています。悩みや困りごとがないか話を聞き、子育て家庭を見守ります。
・子育てサロンの開催
子育てをしている保護者やそのお子さんが仲間と交流できる憩いの場。保護者が悩みごとを相談できる仲間づくりや子どもの遊び場づくりを目的としています。
・みじかサロンの開催
地域ごとに集まり、困りごとや気になることなどを共有しています。地域で何ができるか、どこに相談するか解決に向け検討しています。
・広報紙「みじか」の発行
市民のみなさんにとって民生委員が「みじか」で親しみやすくなるように日々の活動内容などを記載した広報紙『みじか』を発行しています。
・心配ごと相談への参加
生活に関する心配・悩みごとなどについて相談してもらえる場「心配ごと相談」に本市民生委員が相談員として参加しています(本紙31ページに詳細)。
・伝書箱の配布
避難行動要支援者名簿に新たに記載された人を対象に伝書箱を配付。本市の民生委員独自の取り組みで、災害時の救助などに活用されます。
■民生委員の一斉改選
今年12月1日に、民生委員は一斉改選を迎えます。市民のみなさんには民生委員活動に対するご理解・ご協力をお願いするとともに、活動に興味のある人は地域福祉高齢課までご連絡ください。
■Interview 地域のみなさんが心地よく生活できるように
民生委員児童委員協議会
副会長三浦さん 会長吉田さん 副会長安本さん
・活動内容を教えてください
民生委員は、地域の相談ごとの橋渡しをするのが主な活動です。人それぞれの悩みがあると思いますが、お話を聞かせてもらい、必要な支援機関を紹介します。
また、ひとり親家庭が受給する児童扶養手当や、障がい者の税金減免申請のための状況確認など、福祉サービスを受けるためのお手伝いをすることもあります。
主任児童委員は、子育て世帯への支援に特化しています。0〜3歳の乳幼児の訪問や、子育てサロンを開催するなかで、子育てに関する不安や困りごとを傾聴しています。
外出時、気になる家庭の近くに行った際は様子を伺うなど、日常的に気を配っています。大雨で心配だから、と随時訪ねに行く民生委員もいます。
・大変なことやうれしかったことは?
初めての家庭に伺うときは距離感が難しく、「なんで来たん」と言われ心が折れそうになることもあります。それでも、「ありがとう」と感謝や労いの言葉をかけてもらえると元気がでます。学校のお手伝いに出向くこともあるのですが、子どもたちが校門まで見送ってくれたり、街中で会ったときに挨拶してくれたときはうれしかったですね。
・今後の課題や展望は
近年は、子どもの虐待のニュースが報じられることもあってか、子どもに関する内容を含め、昔よりも活動が増えているように感じます。ヤングケアラーなどは大人に近づくにつれて家庭に訪問するのも難しくなり、ちょうどいい距離感を模索しています。
相談ごとはないに越したことはないですが、地域の民生委員が身近な相談相手として活動していることを知ってもらい、活動に対する理解をしていただけるとうれしいです。そして、地域のみなさんが心地よく生活できるように、民生委員の担い手を増やしていければと思います。
問合せ:地域福祉高齢課