- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府大東市
- 広報紙名 : 広報「だいとう」 2025年10月号
「人権のひろば」に対するご意見、ご感想は秘書広報課または、人権室までお寄せください。
■子どもの意見表明権
「子どもの権利条約」や「こども基本法」では、国際的にも国内的にも、子どもの意見が尊重されるべきと記されています。
◆子どもが抱える現状
一方で、小・中学校対象の全国学力・学習状況調査で、「将来の夢や目標を持っている」「自分には、よいところがある」という項目に対し、大阪府は全国と比べると、学年が上がるにつれて肯定的な回答が減っていく傾向にあることが分かりました。その原因にはさまざまな問題があるのでしょうが、自分の思いを受け入れてもらえない、または大人の価値観を押しつけられるといった否定的な経験は、子どものやる気や自信を喪失させてしまっている可能性があります。
◆大人も子どもも対等
大人は、子どもよりも長く生きているため経験は豊富ですが、決して子どもよりも優れているというわけではありません。子どもと大人は「対等な存在」です。子どもの意見を尊重し、経験を活かしながら助言することが私たち大人の役割ではないでしょうか。
◆市の取り組み
市では子どもが、主体性を育みながら将来への展望を持てるよう、学校やこども園などで、発達段階に応じた取り組みを行っています。
例えば、「お話しタイム」や「1分間スピーチ」といった授業では、自分のことや自分の気持ちを話してもらいます。これは、意見表明する力の向上につながります。また社会の課題に対し、仲間と協力しながら、工夫し解決をめざすワークを通して達成感を高め、自信が持てるようになることをサポートしています。
◆信頼を育むコミュニケーション
大人にとって、思い通りにならないと感じる子どももいるかもしれません。しかし、まずは意見を聞き、受け止めた上で、別の考え方や方法を提案し、大人の考えをきちんと説明することが大切です。大人と子どもが互いに信頼関係を築きながら、子どもが将来の夢や目標を持てる社会にしていきませんか。