健康 [特集]熱中症から命を守る(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府和泉市
- 広報紙名 : 広報いずみ 令和7年7月号
熱中症は誰にでも起こりうる症状です。熱中症で搬送される人が一番多くなるのは7月です。
屋外だけではなく、室内や夜間でも多く起こっています。
特に、高齢者やこどもは熱中症になりやすいので注意しましょう。
■昨年の和泉市の熱中症搬送件数
■熱中症とは
熱中症とは、高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。屋外だけでなく室内でも発症し、救急搬送される場合や重度になると生命に関わることもあります。
軽症の段階で早めに異常に気づき、応急処置をすることが重要です。もしも、熱中症が疑われる症状の人を見かけたら、落ち着いて、状況を確かめて対処しましょう。(詳しくは、本紙4・5ページ別掲)
■高齢者は熱中症になりやすい?
◇高齢者が熱中症になりやすい理由
・体内の水分量が少ないため、気づかないうちに水分不足になりやすい
・暑さに対する感覚機能が低下しているため暑さを感じにくく、のどの渇きにも気づきにくい
・体温調整機能が低下しているため、体内に熱がたまりやすい
■水分補給が大事
◇日常生活では
過ごしやすい夏、運動量が少ない
→水や麦茶でOK
1日あたり
1.2リットルを目安に
◇多量の汗をかいたとき
暑い夏、運動量が多い、多量の汗をかく(ナトリウム不足になり脱水症状に)
→イオン飲料(スポーツドリンクなど)
※出典:環境省「高齢者のための熱中症対策」
※詳しくは本紙をご覧ください。
■こどもはおとなより暑く感じている
◇こどもが熱中症になりやすい理由
・体温を下げるのに時間がかかるためからだに熱がこもりやすい
・おとなよりも地面からの照り返しの影響を受けやすい
・あそびに夢中になっていると、こども自身もからだの変化に気づきにくい
■頭(おでこ)は冷やさないで!
頭(おでこ)を冷やすと、脳が「体が十分冷えた」と思い、汗をかく信号を伝えなくなります。そうすると、熱がこもったままになり症状が悪くなる可能性があります。
首すじ・わきの下・足のつけ根など、太い血管(大動脈)が通る場所を冷やしましょう。
■熱中症の応急処置(予防しても、熱中症になった場合・疑った場合の対応)
※出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」P.24
※詳しくは本紙をご覧ください。
■暑さ指数ってなに?
ここ数年、天気予報などでも使われている暑さ指数。暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)とは、人体と外気との熱のやりとりに着目し、気温、湿度、輻射熱(ふくしゃねつ)を組み合わせた指標で、熱中症の危険度を判断する際に用いられます。
全国の暑さ指数を見ることができます(毎日更新)。詳しくは、環境省「熱中症予防情報サイト」の全国の暑さ指数(WBGT)ページをご覧ください(二次元コード)。また、環境省のLINEで、熱中症特別警戒アラート・熱中症警戒アラートの発表や暑さ指数の情報を受け取ることができます。
※二次元コードは本紙をご参照ください。
■熱中症の応急処置
(1)涼しい場所に移動
風通しの良い日陰・冷房の効いた室内
(2)体温を下げる(冷却)
冷却する箇所(首すじ・わきの下・足のつけ根)←大動脈あり
(3)水分補給
○意識があり、吐き気や嘔吐がない場合
×意識状態が悪い・吐き気がある場合
※水分を無理に大量に飲ませると、嘔吐や下痢になる可能性があるので、少量ずつ、こまめに水分を補給すること
■よくある熱中症の応急処置の間違い
・解熱剤を自己判断で飲むのは×
・無理に水分補給させるのは×
・塩分が含まれていない水、コーヒー、お茶、お酒を飲ませるのは×
※コーヒーやお茶はカフェインが入っているので、利尿作用があり、体から水分を奪ってしまう可能性があります