くらし 帰ってきたくなるまちをめざして

市長 越田謙治郎

夏になると、地域ごとに夏祭りや盆踊りなど多彩なイベントが開催されます。私もできるだけ各地のイベントに参加しますが、子どもの笑顔と温かく見守る保護者や地域の皆さんの姿に心打たれます。時には、子どもを連れて実家に戻ってきた同級生に再会することもあります。地域に根ざしたイベントは、皆にとって大切な思い出になり、川西を離れた人にとっても帰ってくる理由となります。
しかし、ここ数年で夏祭りの形は変わってきました。昔ながらの盆踊りは減少し、異常な暑さのため形式が変更されたり、高齢化により担い手が不足し、継続が難しくなったりするケースが増えています。夏の思い出を守るためには、当たり前のように続いていた取り組みを「ジブンゴト」として、それぞれの立場で参加することが大切です。
私たちがめざすまちづくりの方向性は、料理を提供してもらうレストラン型ではなく、皆で料理を作るバーベキュー型です。その第一歩として、祭りに参加した際にまずは、「お手伝いできることはありますか」と聞いてみてください。
今の子どもがおとなになり、「祭りに参加するために帰ってくる」。その姿を自分の子どもに見せることができるような、思い出が続くまちにしていきたいと思います。