くらし 【特集】徹底解説 令和6年度決算見込み概要

詳しく見よう!
■令和6年度決算
・収支は黒字でした
・借金は増えました
・貯金は増えました

令和6年度の財政状況(決算)をお知らせします。
なお、数字は全て端数処理して表記しています。
※決算の詳細は、市HP(本紙掲載2次元コード)や財政課窓口でご覧いただけます。

※記載の決算見込みの内容は、9月の定例市議会に提出し、予算決算常任委員会で審議されます。

■一般会計・特別会計
▽一般会計と特別会計*1をあわせて9.5億円の黒字でした
一般会計の当初予算では財政調整基金*2を9.1億円取り崩す予定でしたが、予算よりも市税や国からの普通交付税が増えたため、取り崩さずに黒字を確保しました。

*1…特別会計とは、対象事業が限定されている次の5つの会計のこと(1)国民健康保険(2)公営墓地整備(3)駐車場(4)介護保険(5)後期高齢者医療
*2…財政調整基金とは、財源が足りなくなった時に備えて積み立てている貯金のこと

■企業会計(市が経営する公営企業3事業の会計)
(1)水道事業

収益的収支は、給水人口が減少傾向にありますが、約4億2,063万円の純利益を計上しました。資本的収支では、安全な水道水を安定的に供給するため、水道管路の布設替え工事の他、配水池防水塗装工事や制御盤などの機器の更新などを実施しました。

(2)下水道事業

収益的収支は、補助金などの収入増加により約3億522万円の純利益を計上しました。資本的収支では、適正な機能維持を図るため、マンホール改築工事や中継ポンプ設備の更新、災害時の対策としてマンホールトイレの整備などを実施しました。

(3)市民病院事業

収益的収支は、新型コロナウイルスに関する補助金の皆減に加え、人件費や材料費等の高騰などによる費用の増加により、約7億6,082万円の純損失となりました。資本的収支では、診療機能の向上を図るため血管造影装置の更新を実施し、地域に安心をもたらす良質で高度な医療サービスの提供に努めました。

■Q.借金(債務残高)はいくら増えたの?
A.借金は6.8億円増えました

市民センターや小学校、幼稚園の大規模改修、三田駅前Cブロック地区市街地再開発などの投資のためお金を借りました。
〔なぜ借金をする必要があるの?〕
▽毎年の支出額が偏らないように均一化を図るため
建設事業費など大きなお金は、その年度の予算で支払うことが難しいため、借金することで、長期間で返済し支出額を均一にします。
▽現在の市民と将来の市民の負担を公平にするため
今後も使う施設などの費用を、現在の市民だけで負担するのではなく、将来施設などを使うであろう市民にも負担してもらうため、分割で返済しています。

■Q.貯金(基金残高)はいくら増えたの?
A.貯金は7.4億円増えました

公共施設の整備や子どもの教育支援など特定の事業目的のために5.2億円を基金から取り崩しましたが、引き続き収入に見合った支出に取り組んだことで、前年度の剰余金を2.4億円(財政調整基金)、今後の公共施設の整備のために3.2億円など、合計で12.5億円を基金に積み立てました。
〔なぜ黒字なのに貯金を取り崩すの?〕
将来の大きな支出に備えて目的ごとに積み立てた貯金(基金)は、目的に合う事業があれば、必要に応じて使うことで、市税収入の減少などに左右されず、柔軟に事業を実施できます。

■三田市未来への財政ロードマップ(案)
令和6年度決算見込みは7.8億円の黒字(一般会計)となりましたが、高齢化に伴う社会保障費の増加や複数の大規模投資事業に伴う公債費の増加により、令和9年度以降は赤字が続き、令和16年度までの10年間で93億円の収支不足が見込まれます。一方、財源不足に備えて積み立てている基金は、令和16年度に61億円となる見通しであり、基金だけでは収支不足を補うことができません。こうした状況に対応するため、令和7年8月に「三田市未来への財政ロードマップ(案)」および「第1次実行計画(案)」を策定しました。現在、パブリックコメントを実施しており、10月に意見交換会を開催します。

問い合わせ:市役所本庁舎3階財政課
【電話】559-5018【FAX】563-1366