文化 ボコブザ・ローラのぱらりらぽん

●第22話 自然をありのままに描く
今から約200年前、画家コローをはじめとする50人以上の画家がフランスのバルビゾン村に滞在し、自然を主題とした作品を描くようになりました。日本で有名なミレーは平野で働く農民の姿を多く描いた一方で、友人のルソーはフォンテーヌブローの森を好んで描いていました。描く対象は異なっても、「自然をありのままに描く」という革新的な姿勢は共通しており、彼らは「バルビゾン派」と呼ばれるようになりました。
今年5月、そのバルビゾン派200年周年を記念して、バルビゾン村が兵庫県の芸術家6人を作品制作のために招待しました。ミレーとルソーが異なるスタイルで描いたように、6人の芸術家も、油絵、日本画、マジックペンなど、さまざまな技法を用いながら、共同生活を送りつつ制作に取り組んでいました。同じ風景をみていても、描くポイントはそれぞれ異なり、個性あふれる素晴らしい作品が生まれていました。
ありのままの自然の魅力を見出したバルビゾン派の画家たちに影響を受け、私も、美しい自然に恵まれた朝来市の魅力をもっと味わいたいと感じました。晴れた日にはぜひ、朝来の自然を満喫しましょう。

人権推進課国際交流員:ボコブザ・ローラ