くらし 人権シリーズ 362号

感性豊かな人・まちづくりをめざして

◆結婚では何を重視しますか
令和2年大阪府人権意識調査より

あなたが、結婚相手など、パートナーを決めるとしたら、その人について重視することはどんなことだと思いますか。
(次の中から選んでください。いくつ選んでもよいです。)

□人柄や性格
□趣味や価値観
□仕事に対する理解と協力
□家事や育児に対する理解と協力
□経済力
□学歴
□職業
□家族構成
□家柄
□離婚歴
□本籍・出生地
□国籍・民族
□相手やその家族が障害者かどうか
□相手やその家族の宗教
□ひとり親家庭かどうか
□同和地区の出身であると言われていないかどうか

このアンケートは未婚者が対象ではありません。未婚既婚関係なく、大阪府の全年齢層から抽出して実施されました。実際の人口分布に即しているので、回答者の60%は50代以上です。したがって、アンケート結果には中高年層の意識が強く反映されます

《アンケート結果ベスト3》

第1位については誰も異論がないでしょう。もし、選択項目に「美人・イケメン」があったとしても、やはり第1位は内面的な「人柄や性格」でしょう。
第2位の「趣味や価値観」は、平成27 年調査では58.8%であったのが、73.9%へと上昇しています。夫婦間での「個の部分」がより重視されてきました。
第3位の「家事や育児に対する理解と協力」も前回調査40.7%から62.3%へと急上昇です。男女別統計では男性よりも女性がより多く選んでいます。つまり、女性からの強い要望であるといえます。
この点については、若い世代ほど意識が変わってきています。夫婦共働きと核家族化が進んだためです。若い世代は家事を夫婦で分担する傾向が強く、最近では男性の育児休暇取得も増えつつあります。

《部落差別について》
「同和地区の出身であると言われていないかどうか」
50歳未満:8.6%
50歳以上:16.5%
20代:9.2%

全体では13.3%です。これを世代で分けたのが、上の表です。50歳以上の率が高く50歳未満はその半分です。これならば、若くなるほど0%に近づくのではないかという希望が持てるのですが…。これから結婚を迎える人が多い世代の20代だけを取り上げると、その数値は9.2%です。決して低くはありません。
別の設問「住宅を選ぶ際に重視すること」で「近隣に同和地区があると言われていないか」を選んだのは、全体では11.4%です。20代では9.9%です。これも結婚意識同様、若いから低いというわけではありません。
部落差別意識は若い世代なら0%に近づくというのは幻想です。この調査は大阪府での実施です。マンションが立ち並ぶ都会では旧弊は薄れていると思われますが、このような結果が出ています。
市川町ではどうでしょう。「人権文化の誇れる町」として、部落差別を含むあらゆる事象について、町民一人一人が人権感覚を磨いていきたいものです。今、町では「市川町部落差別の解消の推進に関する条例」の来年度中の制定を目指しています。

問合せ:生涯学習課 人権教育啓発係
【電話】26-0001