- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県佐用町
- 広報紙名 : 広報さよう 令和7年3月号
◆いちご狩りの拡大で佐用町に若者を
新しく輝くビニールハウスの扉を開けた瞬間、ふんわり漂う甘く華やかな香りに包まれ、眼前に無数のいちごが広がります。その中で、一心不乱に手入れを施しているのは、昨年1月に下秋里で「光月(こうづき)いちご園」を開業した𠮷田明生(あきお)さんです。
佐用高校普通科を卒業後、プログラミングへの興味から専門学校へ進学した𠮷田さん。すでに就職内定を得ていたものの、昼夜逆転しがちな生活に疑問を抱き、「このままで良いのだろうか」と悩む日々を送っていました。そんな折、帰省中に父の農業を手伝ったことが転機となります。
「農業を始めると、心地よいリズムと規則正しい生活が生まれるんです」と語る𠮷田さん。新たな日常の中で、これまでとは違う自分を実感したのです。周囲の後押しもあり、一念発起して県立農業大学校でいちごの育成を学び、起業しました。
初めは知名度が低かったため、「量より質にこだわろう」と情熱をもって研究を重ね、近隣ではあまり育てられていない『おいCベリー』にたどり着きました。「完熟の時はとにかく甘いんですよ」と自信をにじませます。
「今後は、品質を追求しつつ、家族連れや遠方からの若者にも楽しんでもらえる『いちご狩り』を佐用町で拡大していきたい」と𠮷田さん。担い手不足が課題の町で、町の活性化も志すフレッシュな挑戦が続きます。
◇SHOPデータ
営業期間:12月~5月末まで
営業時間:
・販売…午前9時~午後3時
・いちご狩り(※要予約)…午前9時~午後2時
定休日:毎週木曜日
※いずれも生育状態により変更となる可能性があります。
問い合わせ:【電話】090-3941-4115