文化 いにしえの風 斑鳩文化財センターだより

■令和7年度の斑鳩文化財センターの催し
今月号では、令和7年度に斑鳩文化財センターで計画している展示会や「こども考古学教室」などの行事について紹介します。

◇春季企画展
斑鳩町では、官学連携協定に基づき、奈良大学と共同で町内の古墳の調査を行っています。この調査成果を広く知ってもらうことを目的に、これまで発掘調査を実施してきた斑鳩大塚古墳や甲塚(かぶとづか)古墳、舟塚(ふなづか)古墳、戸垣山(とがきやま)古墳から出土した埴輪や土器などの遺物を展示します。また、古墳の墳丘測量調査の成果もあわせて紹介します。

◇秋季特別展
令和8年のNHK大河ドラマの主役が、豊臣秀吉の弟で大和郡山城主の豊臣秀長に決まりました。そこで、同時代の大名である片桐且元(かたぎりかつもと)が初代藩主として龍田陣屋を構えた龍田藩が、斑鳩町に存在したことを広く知ってもらうことを目的に、龍田城などの関連した展示を行います。

◇こども考古学教室・斑鳩考古学講座
町内の小学4〜6年生を対象とした「こども考古学教室」では、毎年好評を得ている「勾玉づくり」や、町内の発掘調査で出土した土器などの本物の遺物の洗浄体験など、普段あまり触れることのない文化財を身近に触れて感じることができるイベントを実施する予定です。
また、町在住・在勤の中学生以上の人を対象とした「斑鳩考古学講座」では、昨年度、町内の東部に所在し、普段あまり目にすることがない酒ノ免(さけのめん)遺跡や上宮(かみや)遺跡などの遺跡めぐりを行いました。今年度は、町内の西部に所在する龍田城跡や稲葉車瀬(いなばくるませ)古墳群などの遺跡めぐりを行う計画です。

これらの行事については、開催日が近づきましたら、あらためてお知らせします。
今年度も斑鳩文化財センターが開催するさまざまな取り組みにご期待ください。みなさんのご来館をお待ちしています。