くらし 令和7年3月 定例村議会(4)

答:村長
現在、本村では、「水と緑とともに生きる郷 上北山」を将来像に掲げ、村が誇る雄大な自然を将来世代にわたって守り続けるとともに、村の魅力や価値、豊かさを活かし、持続可能な村づくりを推進していく必要があると考えています。

(1)「地方創生2.0」にて掲げられている若者や女性に選ばれる地方、楽しい地方や若者や女性が楽しいと思えるようなニーズに合わせた暮らし、働く、楽しむ、の3つの観点から、新たな魅力を高める必要があるという内容を包括した、次の4つの観点について取り組みを進めていきたいと考えています。

一、まず、仕事をつくる。
本村の水・森林資源を活用し、観光振興等に繋がる新たな産業創出・育成をします。これらの人材を確保・育成するとともに、誰もが安定的に活躍でき定着できる雇用の場の創出を目指します。

二、子ども子育ての希望をかなえる。
地域住民との提携やテクノロジーの活用によって、多様な学び・体験の機会と居場所をつくり、共働きの親からひとり親まで安心して子育てができる環境を整備していきます。

三、人の流れをつくる。
住民と外部からの人材が協力し、森林や河川等の資源を生かした観光資源・関連産業の創出やこれらの地域の魅力を発信します。そして、移住者が安心して村へ定着できるよう、住民との関係構築や居住環境の整備に取り組みます。

四、魅力的なまち、暮らしをつくる。
買い物、通院等の生活の基盤を整えるとともに、生涯学習、スポーツなどを通じた多世代の繋がり、相互の交流の場を持つことで、皆様が安心して住み続けられるウェルビーイングな地域を目指します。
これらについては、現在、策定に向けて作業を進めています第3期上北山村まち・ひと・しごと創生総合戦略に明記する予定です。

(2)「地方創生2.0」の基本的な考え方に基づき、地域の声を直接聞くことは、政策を実現する上で非常に重要です。
特に私が年頭挨拶において述べたウェルビーイングの実現という政策の柱は、地域と人の繋がりを強化し、村民一人ひとりの幸福度を高めることを目指しています。
2月に各地区で開催した「村政懇談会」において村民の皆様と直接意見交換することで、ウェルビーイングの実現についての重要性を改めて認識しました。
また、各地区における課題や要望を具体的に把握することで地域の実情に合わせたきめ細かな対応の必要性を痛感し、村民の皆様の村政に対する関心の高さと、より良い村づくりの熱意を強く感じたところです。
「村政懇談会」でのご意見、ご質問やご要望、またそれに対しての回答などの議事録をホームページ上で公開してはとのご提案については、ホームページの公開により、広く、村民の皆様へ情報をお届けしたいという思いです。
一方、公開にあたっては、個人情報やプライバシーについて十分配慮する必要があることから、決してそれらの情報が流出することのないよう、十分な体制を整えた上で実施したいと思います。

(3)やまゆり学園「ふれあい祭り」での児童生徒の発表は、本村の未来を担う子どもたちが、自らの視点で村の課題や魅力を再発見し、未来を創造する素晴らしいものでした。
子どもたちの柔軟な発想は、今後の村政運営においても重要な示唆を与えてくれるものと期待しております。
ご提案の、子ども模擬議会、子ども未来会議の実施については、平成26年12月に中学生10名が議員と議会事務局長となり、子ども模擬議会を行っております。
生徒が村のPR、村の活性化策、村民に身近な医療体制、旧小学校の跡地利用、観光振興などの具体的な提案、高齢者・乳幼児の安心安全な暮らし、水資源利用、ツアー企画など、柔軟な発想による率直な意見、質問がございました。
子どもたちが主体的に村政に参加し、意見を発信する機会を設けることは、子どもたちの行政への関心を高め、将来像の地域を担う人材育成にも繋がるものと考えます。
しかしながら、実施にあたっては、学校の協力、保護者の理解、また、子どもたちの意見をどのように政策に反映させるか、その実効性を確保するための検討が必要です。
これらの課題はありますが、子ども議会、子ども未来会議の実現に向け、まずは子どもたちを対象とした意見交換会を開くなどし、実現に向けて検討して参ります。

(4)本村における獣害の被害については、「村政懇談会」において被害のお話があり、村としても大きな課題として認識しております。
現在の村の対応としては、誘引する餌となる農作物をしっかりと囲っていただく、上北山村農作物鳥獣被害対策助成金として、農作物を守るための防護網や電気柵を購入する費用、その防護網などを設置する手間賃に対し助成をしております。この助成金を活用していただき、守る、そして誘引しないことをお願いしております。併せて、加害する個体の適切な捕獲を村の猟友会の方々にお願いしております。今後も引き続きご尽力いただければ、それ相応の効果が出てくるのではないかと期待をしております。
現在はこのような助成金や猟友会への奨励金などの支援により対応しておりますが、近隣自治体でも同じような被害を聞いておりますので、本村だけではなく広域的に考え、ICTを活用した対策など、県や近隣での取り組みなども情報共有しながら対策を検討して参ります。

■新副村長
吉浦 慎治氏が副村長として、4月1日付で就任しました。

■令和7年度4月1日付 庁内異動
※詳細は本紙をご覧ください。