- 発行日 :
- 自治体名 : 和歌山県御坊市
- 広報紙名 : 広報ごぼう 令和7年11月号 No.537
■~現地ならではの魅力について~
御坊市地域おこし協力隊の渋谷茉央(しぶたにまお)です。
本号では、県外でのPR活動や、SNSでは伝えきれない現地ならではの魅力について、お話しさせていただきます。
▽県外では大注目!いっぱいある御坊のええもん
着任から2年半が経ち、協力隊の活動も残すところ半年を切りました。今年も県外へ出向く機会を多く設けていただいたことで、市内の事業者さんが手掛けた素晴らしい商品や観光情報を各地にお届けすることができました。
7月には、新大阪駅内のポップアップエリア「アルデ新大阪」にてみーやちゃんと一緒に、特産品が当たるガラガラ抽選会などを行いました。釣鐘饅頭や金山寺味噌など、御坊の暮らしでは身近な品々も、初めて手に取る方が多く、またゆるキャラ効果も相まって大きな注目を集めました。
8月に名古屋市内で行われた「東海和歌山県人会」では、釣鐘饅頭の販売に加え、メロンの試食も行いました。多くの来場者の皆さまにご好評をいただき、ふるさと納税にも高い関心を寄せていただきました。9月には「大阪関西万博」にも出展し、天田の塩やみかんジュースをお配りしました。当日は、御坊市シティプロモーション大使のロックバンド「キュウソネコカミ」の皆さまにもお越しいただき、事前告知の効果もあってファンの方々も大勢集まるビッグイベントとなりました。今後もイベントの様子は、みーやちゃんの各種SNSで随時発信していきますので、ぜひチェックしてください。
▽画面の情報だけでは伝わらない、現地ならではの魅力
御坊へ移住してから、人生で初めての体験を数えきれないほど重ねる中で、あらためて「生の体験」の価値を強く実感した出来事が、熊野古道の散策です。熊野古道は、京都から和歌山県南部の熊野三山へと続く参詣道の総称で、御坊・日高地域もそのルートに含まれています。熊野古道は2回歩いたことがあり、1回目は日高町周辺を地元の語り部さんとともに、2回目は広川町からスタートして、難所と言われている「鹿ヶ瀬峠」を超えて吉田八幡神社や道成寺を巡って合計25km以上歩きました。疲労からくる達成感はもちろん、道中には人力で切り開かれた巨大な岩の裂け目や、狐が人を化かしたという逸話、海と街をつなぐ交易の痕跡など、数々のストーリーが秘められており、身体を通して地形と歴史が結びつく不思議な体験となりました。
SNSで情報発信はできますが、生でしか味わえない魅力を完全に伝え切ることは難しく、むしろ伝えきれないほどの魅力があるとも言えます。今後も工夫と模索を重ね、地域おこし協力隊の活動で培った力を活かしながら、より多くの方に御坊の魅力をお届けしてまいります。
