- 発行日 :
- 自治体名 : 鳥取県境港市
- 広報紙名 : 市報さかいみなと 令和7年4月号
3月定例市議会が2月25日から3月21日まで開催されました。
はじめに、伊達市長が新年度の市政運営に向けての施政方針を述べた後、令和7年度一般会計予算などが上程され、いずれも原案のとおり可決されました。
■伊達市長の施政方針
今期定例市議会において、令和7年度予算案をはじめとする諸議案をご審議願うにあたり、所信の一端を述べるとともに、主要課題等について基本的な考え方を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の一層のご理解とご協力をお願いするものであります。
さて、昨年は、境港市にとって明るい話題の多い1年でありました。
水木しげるロードでは、水木しげる記念館のリニューアルオープンなどにより、年間入込客数が5年ぶりに目標である200万人を達成したほか、境漁港では、水揚げが2年連続で12万トン・230億円を上回りました。
また、境港では、クルーズ客船の寄港に加え、韓国・東海を結ぶ日韓定期貨客船の運航が再開したほか、米子鬼太郎空港では、香港便が再開するなど、海の道・空の道の充実が図られました。
本年も、昨年を上回るクルーズ客船の寄港、米子鬼太郎空港における台湾便の就航、クロマグロの漁獲枠の増加などに加え、米子・境港間の高規格道路や外港昭和南地区の岸壁整備に向けた進展も期待されていることから、これらの追い風をしっかりと捉え、さらなる賑わいを創出してまいります。
また、令和7年度は、計画期間が令和8年度までとなっている「境港市まちづくり総合プラン(第10次境港市総合計画)」について、次期計画の策定に向け準備を進めてまいります。次期計画は、これまで別々に策定していた「境港市総合戦略」を統合し、まちづくりの将来像と、その実現に向けた戦略を、一体的に定めることとしています。
策定にあたっては、石破政権が掲げる「地方創生2.0」や「事前防災の強化」など、国が示す方向性や動きを注視するとともに、市民や事業者の皆様の声をしっかりと伺いながら、「自分たちのまちは、自分たちで考え、自分たちで創り上げていく」という姿勢を忘れず、境港市らしいプランを策定してまいります。
特に、人口減少対策・移住定住対策においては、雇用や所得の創出、男女共同参画や女性活躍などに向けた取組が重要となることから、境港商工会議所などと連携してプロジェクトチームを立ち上げ、本市がこれまで取り組んできた施策を総点検し、より実効性のある施策へと見直しを図るなど、女性や若者が住みやすいと感じるまちづくりを行ってまいります。
このような考え方のもとで、「3つの港」、「水木しげるロード」や「海辺」が賑わい、魅力と活気にあふれ、誰もが心豊かに安心して暮らせる、笑顔あふれる境港市を目指してまいります。
それでは、「まちづくり総合プラン」に掲げる5つの基本目標に沿って、令和7年度の取組について申し上げます。
■誰もが安心して元気に暮らす支え愛のまちづくり
◆市民生活・地域経済の下支え
長引く物価高騰が、依然として市民生活や地域経済に大きな影響を及ぼしていることから、令和7年度におきましても、第4弾となる「さかいみなと応援券」を5月から全市民に配布するとともに、為替相場の急激な変動の影響を受けた事業者のための制度融資と利子助成を延長するなど、時機を逃さず必要な施策を実行し、市民生活と地域経済を下支えしてまいります。
◆市民の健康づくり
令和7年度からの6年間を計画期間とする「第2期境港市健康づくり推進計画」を今月策定しました。第2期計画では、事業者との連携・協力により、働き盛り世代の健康づくりを進めるとともに、高血圧への対策や生活習慣病の発症及び重症化予防対策として減塩を推進するほか、20歳・30歳の歯周病疾患検診及び妊産婦への歯科検診を新たに実施し、口腔機能の維持・向上にも力を注いでいくこととしております。本計画に基づき、市民一人ひとりが「自分の健康は自分で守る」という意識をもって、地域ぐるみで健康寿命の延伸に取り組みながら、心身ともに元気でいきいきと暮らせるまちづくりを進めてまいります。
令和6年度から取り組んでいる「次世代につながるしきゅう(至急・子宮)大作戦」につきましては、HPVワクチン接種や検診などの有効性について、より一層の普及啓発に努めてまいります。また、子宮頸がん検診やHPV検査、将来の妊娠・出産に向けた健康状態の検査などへの助成について、対象者を拡大するなど、制度の拡充も図りながら、若いうちから自分のからだに関心を持ち、病気の予防や健康づくりに取り組んでいただくための環境づくりを進めてまいります。
4月から定期接種が始まる帯状疱疹ワクチンにつきましては、原則65歳から5歳刻みの節目年齢となる方を対象に接種費用の助成を行うこととしております。帯状疱疹は、高齢になるに従い発症率が高くなり、重症化すると目や耳に起こる合併症などにより、日常生活に支障をきたすケースもあります。予防に有効であるワクチン接種について、周知してまいります。