くらし 3月定例市議会報告(5)

■自然と共に安全で住みよいまちづくり
◆環境対策
脱炭素社会の実現につきましては、2030年度までの公共施設等の電力消費に伴う二酸化炭素の排出・実質ゼロを目指し、令和4年度から「脱炭素先行地域づくり事業」に取り組んでまいりました。
本年度は、耕作放棄地に太陽光発電設備を設置したほか、下水道センターへ設置する準備を進めております。令和7年度には、下水道センターでの太陽光発電設備の稼働を予定しているほか、耕作放棄地を活用した太陽光発電事業を、引き続き推進してまいります。
ブルーカーボン事業においては、中浜港で新たな藻場づくりの実証実験に取り組むなど、国、鳥取県、関係機関や民間団体等と連携して取組を推進してまいります。
循環型社会の推進につきましては、本年度実施した事業系ごみの組成調査の結果を踏まえ、ごみの減量化について事業者への広報、啓発に努めてまいります。家庭におけるごみの減量化につきましても、家庭用生ごみ処理容器の購入補助や生ごみたい肥化促進事業などを継続してまいります。また、令和7年度は、清掃センター工場棟跡地に、新たにストックヤードを整備し、市民や事業者の皆様が自己搬入する可燃ごみ等の受け入れを継続してまいります。
自然環境の保全につきましては、海や海辺の環境を守るため、引き続き、海岸漂着ごみや川ごみの回収に取り組むほか、鳥取県と連携し、中海において自然環境の保全活動に取り組む民間団体を支援してまいります。
また、市内小学生への環境教育や親子向けの環境学習会の開催など、事業者や中海・宍道湖・大山圏域市長会などと連携を図りながら、引き続き、市民の皆様への啓発や環境教育を推進してまいります。

◆快適な生活環境づくり
空家対策につきましては、除却補助金などの補助制度を多くの方にご利用いただいており、空家の除却や利活用が進んでいます。
また、先月には、新たに空家勉強会を余子地区で開催し、住み継ぎノートを活用した空家の発生抑制について、理解を深めていただいたところであり、他の地区でも開催することとしております。
令和7年度は、取組の最終年度としている除却補助金などの補助制度を引き続き周知するほか、「空き家・空き地情報バンク」への登録促進、相談会や勉強会などの啓発活動を通して、空家の解消を進めてまいります。
そのほか、これまでの空家対策の点検・評価などを行い、「境港市空家等対策計画」の改訂を行うこととしております。
住宅の耐震対策につきましては、能登半島地震の住宅倒壊による被害状況を踏まえ、本年度は、従来の家屋全体の改修に加え、居室単位の改修や耐震シェルター・耐震ベッドの設置など、補助制度の充実を図り、多くの方からご相談をいただいております。
令和7年度は、住宅の耐震改修工事の補助限度額を引き上げるほか、耐震改修工事とあわせて行う断熱性能の向上を図るための省エネ改修工事の補助制度を新たに設けることとしております。
引き続き、広報や戸別訪問などを通じて、市民の皆様に、耐震化の必要性についての理解を深めていただき、命を守るための耐震対策を推進してまいります。
道路等の整備につきましては、引き続き、老朽化対策を始め、自治会要望や通学路点検に基づく整備を計画的に行います。令和7年度は、通学路の安全対策として中浜小学校周辺のカラー舗装等の整備や、上道町等の舗装修繕、渡町等の橋梁(りょう)補修、境地区等の側溝改修のほか、外江地区の狭あい道路拡幅整備を行うこととしております。
公共下水道につきましては、居住区域における汚水管渠(きょ)の令和8年度概成に向け、工事を着実に進めており、令和7年度は、外江地区の整備を行い、年度末の普及率を約91%と見込んでおります。
また、下水処理場や汚水管路の地震対策、老朽化対策についても、引き続き、計画的に進めてまいります。
公園の整備につきましては、年齢や性別、障がいの有無に関わらず、安心して快適に利用できるインクルーシブ公園として整備を行っている境中央公園の改修工事がまもなく終わり、4月にリニューアルオープンします。広大な芝生広場やインクルーシブ遊具などを備え、隣接するみなとテラスと一体感のある公園になりますので、ぜひ多くの方にご利用いただきたいと思います。
また、竜ケ山公園周辺エリアにおける屋根付き広場等の整備については、本年度中に、防災備蓄倉庫、トイレ、駐車場等の整備が完了し、令和7年度は、屋根付き広場等を整備する予定としております。

■防災対策
全国各地で大規模な自然災害が頻発する中、市民の皆様が安全・安心に暮らせるまちづくりを進めるため、防災訓練や出前講座等による継続的な啓発活動を通じて、市民一人ひとりが「防災を自分ごと」として捉え、日頃から災害に備えていただくよう、努めてまいります。また、自主防災組織の資機材の整備や地域の防災を担う防災士の資格取得支援に引き続き取り組むとともに、消防団員や自主防災組織、防災士との連携を深め、地域防災力の向上を図ってまいります。
令和3年7月豪雨等を踏まえた浸水対策につきましては、現在進めている外江中央雨水幹線と市道外江14号線周辺の側溝改修工事の令和7年度中完成を見込んでおります。矢尻川雨水幹線の整備については、令和10年度の完成に向け、工事着手することとしています。
また、本年度策定する「雨水管理総合計画」をもとに、公共下水道事業計画の見直しを行うとともに、内水ハザードマップを作製し、市民の皆様へ周知を図ってまいります。
なお、ハザードマップの作製にあたっては、既存の津波・洪水ハザードマップの内容も掲載し1枚にまとめるとともに、分かりやすい表現で、小学生や外国人などにも伝わるものにしてまいります。