しごと 地域を担う新規就農者 ~多様化する新規就農のカタチ~(2)

■五色ヶ丘果樹団地(ごしきがおかかじゅだんち)の

○藤原千賀子(ふじはらちかこ)さん
「梨が好きで、農業にも興味があったんです」と語るのは、新規就農者として梨の栽培を始めた藤原千賀子さん。藤原さんは、日中は別の仕事をしながら、夕方からは梨畑で汗を流す生活を送っています。
新規就農者募集の情報をきっかけに、かねてからの夢であった農業の世界へ飛び込んだ藤原さん。広大な梨畑での作業は決して楽ではありませんが、家族の協力や地域の支えのもと、梨の栽培に情熱を注いでいます。
藤原さんの地元では梨畑が広がっており、子どもの頃から梨栽培に憧れがあったといいます。そんな藤原さんが梨の栽培を始めたのは令和3年。収穫まで4〜5年かかるといわれているため、上手くいけば来年、初めての収穫を迎えます。「最初なので不安もありますが、初めての収穫を迎えるのが本当に楽しみです」と目を輝かせます。将来的には、安定した収入を得られるよう頑張りたいと意気込みを語りました。

○渡邉佳奈子(わたなべかなこ)さん
自然や家庭菜園が好きだという渡邉佳奈子さん。町が果樹の新規就農者を募集しているのを知り、「自分にもできるかも」と挑戦を決意。中高生のお子さんを育てながら、日中は町内で働いているため、仕事と両立できるよう、小さめの土地で梨の栽培を始めました。
最初、候補地を見に来たときは草木も生い茂り荒れ果てた状態だったといいますが、周りの自然豊かな環境に惹かれ、いくつかの候補地の中から、今の土地を選びました。実際に農作業が始まると、草刈りや病害虫対策、そしてジョイント栽培のための枝をつなぐ作業は夏までに終わらせなければならないといい、やるべきことは山積みです。それでも渡邉さんは、「自分のペースで、楽しくやっています」と笑顔を見せます。
将来は観光農園や加工品の販売など六次産業化にも取り組んでみたいといいます。「今はまだ小さな圃場だけど、徐々に広げていき、たくさん収穫できるよう頑張りたいです」と今後の展望を話されました。