- 発行日 :
- 自治体名 : 鳥取県江府町
- 広報紙名 : 町報こうふ 2025年1月号
・まめ=元気という意味。
・保健師、管理栄養士、健康運動指導士が毎月、いのちと健康を守るための情報をお届けします。
寒い日が続き、外に出るのがおっくうになっている方も多いのではないでしょうか。この寒い時期に、特に耳にする話題が『高齢者の浴槽内での不慮の事故』です。
令和5年度、鳥取県内で脱衣所・浴室内で発生し救急搬送された事故は、545件と報告されています。
そのうち、約8割を高齢者(65歳以上)が占めており、冬場(12月〜3月)に多く発生する傾向があります。また、入浴中の事故により、県内で毎年100人前後の方が命を落とされており、これは毎年の交通事故死の約4倍に相当するという調査結果もあります。
これらの原因として考えられるのは、次の3点です。
・暖かい部屋から寒い脱衣所へ移動した時などの血圧の急激な変化
→ヒートショック
・入浴中、急に立ち上がり水圧が解除されるためにおこる
→めまい、失神/肺や心臓への負担
・長時間の入浴や脱水
→熱中症による意識の低下
冬でも要注意
「ヒートショック」とは、温かい部屋から、寒い部屋へ移動するなど急激な温度変化によって血圧が上下に大きく変動し、身体にダメージを受けることを言います。
特に10度以上の温度差のある場所では、失神や不整脈、脳卒中や心筋梗塞などの心臓や血管の病気を引き起こす可能性があり、命にかかわる重大な健康被害と言えます。
◎R5浴室・脱衣所で発生した救急事案件数(545件)
出典:鳥取県各消防局からの報告件数を集計(鳥取県)
◎冬はヒートショックにも要注意!!
※詳細は広報紙18ページの図をご覧ください。
■入浴中の事故を防ぐ7か条
(1)入浴前に脱衣所や浴室を暖めておきましょう
(2)湯温は41度以下で、10分以内を目安に、長湯をしないように気をつけましょう
(3)入浴前に水分補給をしましょう
(4)浴槽から出るときはゆっくり立ち上がりましょう
(5)浴室内に手すりを設置しましょう
(6)食事直後、飲酒後、医薬品服用後の入浴は控えましょう
(7)同居する家族がいる場合はひと声かけてから入浴しましょう
(鳥取県ホームページより)
少しの工夫で防げる事故もありますので、ご自宅でもぜひ取り入れてみてください。
問合せ:江府町総合健康福祉センター
【電話】0859-75-6111