その他 シリーズ「松江の匠(たくみ)」

市は長年にわたり地域産業の発展に貢献された技能者を表彰しています。
令和6年度 松江市手作り産業優良技能者表彰

■No.1 竹内(たけうち)昭雄(あきお)
有限会社竹内畳店(石橋町)
(功労賞受賞)
推薦団体:島根県畳組合

昭和38年、竹内畳店の2代目として畳製造を継いだ匠。60年以上もの間、現役で活躍し続けています。匠が畳製造を始めた頃は、すべてが手作業であり大八車に畳を積んで運搬していました。また、仕事の依頼があると、自転車に材料や道具を積んで現場に向かい、作業を行っていました。作業の合間には、その家の方とたわいもない話を交わすこともあり、それが今では大切な思い出となっているそうです。
匠のお客様に向き合う姿勢は、その当時から現在に至るまで変わることはありません。お客様のニーズに合った製品を作ることを心掛け、先代から続く技術と伝統を守りながら、評判を聞いて注文されるお客様の期待にも応え続けています。「お客様に喜んで貰えるからこそ、長く続けて来られた」と嬉しそうに語る姿が印象的でした。
竹内畳店には、匠の他に3代目夫婦と孫2人の職人が在籍し、技を受け継いでいます。匠は長年の経験と高度な技術を生かし、次世代の職人育成にも力を注いできました。技術の継承のみならず、職人としての誇りや畳に対する愛情も、業界への貢献に表れています。匠は、「ものづくりは日本の大切な文化である。職人をめざす人たちには、現在だけではなく先見の明を持って、何年か後のことを見据えながらこの文化を守ってもらいたい」と話していました。匠の思いは、次世代の職人たちへと受け継がれ、未来へと繋がっていくことでしょう。

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