- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県松江市
- 広報紙名 : 市報松江 2025年4月号
春を告げる旬の食材 筍(タケノコ)
雪が溶けて、桃の花が咲き始める頃に、「にょきり!」と顔を出す筍。春の訪れを感じさせてくれる食材の1つです。掘りたての筍が、お店に並ぶのを楽しみにしている人も多いことでしょう。
市内では、「孟宗竹(モウソウチク)」という種類の筍が比較的多く見られ、この種類は他に比べて柔らかく、香りがよいとされています。3月から5月にかけて収穫されますが、3月下旬から4月上旬が特においしい頃合いです。
筍は、「土から掘りあげた瞬間から、えぐみが出始める」とか「湯をわかしてから掘れ」と言われるほど、鮮度で味が変わります。鮮度の良い筍は、皮に艶がありみずみずしく、切り口が白い色をしています。お店で購入する際には参考にしてください。
掘りたての筍は、えぐみがほとんど無いと言われますが、山から掘ってきてすぐに料理するのは、なかなか難しいです。えぐみのもととなる「あく」を抜くには、米ぬかや、重曹などを使います。農家さんいわく、「椿の葉を使う方法」もあるようで、昔から多くの人に食されてきた筍ですから、他にも色々なあく抜きの方法がありそうです。
また、今の季節なら、農家のみなさんがその日に掘った筍をすぐにあく抜きして、市内各所の産地直売コーナーに出荷されています。手間のかかる作業が終わっている水煮筍などを使って春を味わうのもいいですね。筍の穂先は酢の物、中のところは炊き込みご飯、根に近い部分はきんぴらなど、いろいろな料理で楽しめます。
最後に、東出雲町にある「上意東たけのこ生産組合」は、春は大忙しの季節です。毎日早朝から竹林を見て回り、少しだけ頭を出した筍やまだ土中にある筍を掘り上げます。掘り上げた筍はその日の内に、本市の姉妹都市、愛知県大口町をはじめ市内外の業者に出荷されます。水煮や奈良漬けなどに加工され、全国に向けて販売されています。
まさに、今が旬の筍です。ぜひ、新鮮な松江産の筍を食べて春を感じてください。
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