- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県出雲市
- 広報紙名 : 広報いずも 2025年7月号
■所信
私は、このたび2期目の市政運営を担わせていただくことになりました。市政の舵取り役としての使命と責任の重さに、あらためて身の引き締まる思いであります。
17万市民の信頼と期待に応えられるよう、初心を忘れることなく、引き続き、全身全霊を捧げて、市政運営にあたってまいります。
さて、わが国を取り巻く環境は、人口減少、少子高齢化、自然災害の頻発化・激甚化に加え、混迷する世界経済、エネルギー・食料品等の価格高騰など、多くの諸課題に直面しており、地域経済や市民生活においても、さまざまな形で影響が生じています。
こうした厳しい状況にありますが、本市には、ブランド力、多様な産業、魅力ある自然・歴史・文化、地域の絆など、他に誇れる総合力「出雲力」があります。
私は、「出雲力」を更に高め、最大限に活用することで、この難局を乗り越えていく決意です。
しかし、これは、決して行政の力だけで成し得るものではありません。議員の皆さま、市民の皆さま、本市に関わる全ての方々と力を合わせ、心を一つにして取り組むことが必要です。
私は、市政のコンダクターとして、市民、企業、関係機関・団体及び行政の協働・共創を進め、本市の持つ強みを伸ばし、確かなハーモニーを生み出すことで、本市の将来像「出雲力で夢☆未来へつなげ 誰もが笑顔になれるまち」を実現してまいります。
■市政運営のポイント
◇1.人口減少対策
・出雲斐川インター企業団地の本年度中の完成をめざし整備を推進、湖陵地域の新工業団地整備に向けた基本計画の策定及び詳細設計の実施
・地場企業の生産性向上や経営基盤強化の取組の支援、農林水産業の収益力向上や省力化の取組の支援
・高校卒業後も学生が地元とつながりを持てるよう、「高校ネットワークコーディネーター」制度を導入
・学生就職支援窓口の利用促進や、いずも学生登録者の拡大
・県外から移住する新婚・子育て世帯や独身Iターン者への家賃助成、東京圏からの移住支援、市外からの移住者への住宅リフォーム等の助成
・結婚支援団体等と連携した出会いの場イベントや支援セミナー等の開催、若い世代のアイデアを取り入れた婚活イベント等の実施
・子ども医療費助成の高校生年代までの拡大、学校給食費の物価上昇分の全額公費負担の実施
・保育所の施設整備による受入枠の拡大や丁寧な入所相談の実施
・児童クラブの施設整備や人材確保、法人参入促進等による受入枠の更なる拡大
◇2.中山間地域振興
・「地域おこし協力隊」の更なる増員、「元気・やる気・地域応援補助金」の拡充、「地域支援員等による伴走支援」の充実
・地域の未来を示す「まちづくりビジョン」の策定支援と策定後のフォローアップ
・最新技術を活用した遠隔診療の実証事業の実施
・介護予防・生活支援のサービスを行うボランティア団体等への支援強化
◇3.DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
・先進的な「自治体フロントヤード改革モデルプロジェクト」として「窓口に行かなくてよい」「待たなくてもよい」「申請書を書かなくてもよい」利便性の高い窓口サービス改革の実施
・高齢者向けスマホ教室及び高校生によるサポート相談会の開催
・日本初のAIを活用した高齢者の見守り電話サービスの実証事業の実施
・幅広い世代のデジタル技術の活用や人材育成に向け、出雲科学館内に「(仮称)いずもデジタルスタジオ」を整備
◇4.脱炭素社会の実現
・住宅や民間事業所への太陽光発電設備等の導入と、個人住宅のZEH(ゼッチ)化を支援
・公共施設に事業者が設置した太陽光発電設備で発電した再生可能エネルギーを市が購入する「PPAモデル事業」の導入を推進
・市内事業者向けに脱炭素に関する勉強会を開催、エネルギー診断やCO2排出量の見える化等を支援
・森林のCO2吸収効果によるJ-クレジット創出に向けた調査の実施
・令和9年度の放鳥・野生復帰に向けたトキの生息環境の整備、環境にやさしい農業の普及
◇5.防災・減災対策
・大橋川改修の推進、斐伊川本川堤防や宍道湖西岸堤防の整備、神戸川下流地域の地盤沈下対策の推進など、斐伊川・神戸川の治水対策について国へ要望
・新内藤川など河川改修の推進を県に強く要望
・市街地の内水氾濫対策に向け「市街地水害対策室」を設置
・大津地区、斐川町直江地区における浸水対策工事の実施、四絡地区の市河川改修計画の検討
・島根半島の防災対策の強化に向け、ヘリポートを整備