- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県安来市
- 広報紙名 : 広報やすぎ「どげなかね」 令和7年10月号
人権尊重社会の実現をめざして
■「エイジズム」という言葉を知っていますか?~“超高齢社会”の中で~
かつて「高齢化社会」という言葉がよく使われましたが、これは高齢化率(65歳以上の人口割合)が7%を超えた状態を指します。14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」と呼ばれます(国連の報告書より)。
日本の高齢化率は29%、島根県は35%、安来市は約38%に達しています(令和5年10月1日時点)。私たちは、まさに「超高齢社会」を生きています。
ところで、「エイジズム」という言葉をご存じですか?これは、年齢に基づく偏見や差別を指し、特定の世代への固定観念から生じます。
たとえば、「高齢者は気力や体力が低下し、理解力や判断力が鈍るため、新しい技術の習得や社会の変化への対応が難しい」といった偏見から、高齢者が社会参加を阻まれることがあります。また、振り込め詐欺などの標的になるケースも増えています。
確かに、加齢に伴い病気のリスクが高まったり、認知・身体機能が衰えたりする場合があります。しかし、すべての高齢者をひとくくりにして偏見や差別の対象にするのは誤りです。心身ともに健康で、意欲にあふれ、活発に社会活動を行う高齢者は数多くいます。
誰もが年を取り、いずれ高齢者になります。もし高齢者に対する固定観念や偏見を持っているなら、それが将来、自分自身に跳ね返ってくるかもしれません。「エイジズム」を克服することは、現在の高齢者はもちろん、将来の自分にとっても重要な課題です。「エイジズム」を“わがこと”として捉え、共生社会を目指しましょう。
■10月の「特設人権相談所」
開設日時:10月16日(木)9時30分~12時
場所:布部交流センター(研修室)
問合せ:人権施策推進課
【電話】23-3054
