文化 マイストーリーズ

国際交流員(CIR)スーキ・パチェコ・ジャン・ポールの異文化交流コーナー

◎Hello Unnan(ハローうんなん)!

■第41話「アメリカの礎の一つアジア人」
5月は、アジア・太平洋諸島系アメリカ人にとって特別な月間であることを紹介させていただきます。
「Asian American Pacific Islander Month(アジアンアメリカンパシフィックアイランダーマンス)」(アジア・太平洋諸島系アメリカ人文化遺産月間)は、毎年5月にアメリカの歴史や文化などに影響を与え、貢献したアジア系・太平洋諸島系アメリカ人を称えます。
その歴史は、初めてフィリピン人がルイジアナ州経由で北米に上陸した1500年代に遡ります。それ以降、インド、中国、日本などからの移住が増えました。一方、フィリピンとグアムが1898年にアメリカの植民地になり、1900年にハワイ王国がクーデターで覆され、アメリカに合併しました。
彼らは、時代に左右されながらもアメリカの基盤となる実績を成し遂げてきました。中国系アメリカ人の手でアメリカの鉄道が生まれました。また、インド系アメリカ人は農業を支え、日系人は太平洋岸北西部で漁業を発展させました。
現在、アジア系・太平洋諸島系アメリカ人のこどもは、複数の国や文化にルーツをもっているため(ミックスルーツ)、まるで「多文化の境目」のような現状を生きています。例えば、移民二世は母国の料理と慣習をもつ人もいれば、アメリカ人として育てられると親の母国語や文化を教わらない場合もあり、母国について教わらない人はかなり多いです。しかし、「境目」の存在があるからこそ、芸術、料理などの文化が発展し、次第にアメリカの文化も彩ってくるのです。