くらし 年頭のご挨拶
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- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県奥出雲町
- 広報紙名 : 広報奥出雲 令和7年1月号
■奥出雲町長 糸原 保
新年あけましておめでとうございます。町民の皆様には、輝かしい新春をお迎えのことと心からお慶びを申し上げます。
昨年を振り返りますと、元日に発生した能登半島地震は多くの人的被害をもたらし、今もなお復旧活動が続いております。防災や社会資本整備、国土強靱化の重要性を強く認識させられた年でありました。
町内においては6月に約40年間日刀保たたら村下としてご活躍になり本町の発展にご尽力いただいた木原明様、そして10月には亀嵩ご出身で、ふるさと奥出雲の振興と発展のためにご尽力いただいた若槻一夫様と、お二人の名誉町民の方がご逝去されました。お二方のこれまでのご功績に感謝申し上げますとともにご冥福をお祈りいたします。
次に観光においては、トロッコ列車「奥出雲おろち号」に代わり昨年4月から観光列車「あめつち」が木次線への乗り入れを開始しました。町民の皆様のご尽力により年間を通して様々なイベントや地域行事も開催され、県内外から多くの方に足を運んでいただき大いに賑わいました。
また、ホッケー競技においては、パリ五輪での町出身選手や指導者の活躍をはじめ、インターハイでは横田高校男子が優勝、国民スポーツ大会では島根県少年女子が準優勝、ホッケー日本リーグにおいては「セルリオ島根」がサムライリーグ1部への昇格を果たすなど、全国で活躍されております。
奥出雲町は2030年に島根県で開催される国民スポーツ大会ホッケー競技の会場に決定しておりますので、引き続き競技力の向上と環境の整備を進めてまいります。
農業分野では、奥出雲仁多米が米・食味分析鑑定コンクール国際大会で8年連続14回目の最高峰金賞を受賞しました。持続可能な米づくりのため、スマート農業についての情報提供や仁多米の更なるブランド化を進め、農家の努力が報われる農業を目指します。
小学校再編につきまして、4月には新横田小学校がスタートします。仁多地域につきましては3月に1年前倒しで高尾小学校が閉校し、令和8年4月の仁多小学校開校に向けて新小学校の建設や整備など着実に準備を進めてまいります。
また、町では子どもを安心して産み、育てることができるまちを目指し、誕生時と小学校入学時に10万円の商品券を交付する「まちごと子育て応援金」や保育料の無償化、18歳までの医療費無償化など様々な子育て施策を推進しております。
「子育てするなら奥出雲」と思っていただけるよう第3期子ども・子育て支援計画の策定に着手するほか、移住定住対策として「25歳同窓会」「UIターン応援金」など新たな施策にも取り組んでおります。
奥出雲介護老人保健施設につきましては、3月をもって事業を廃止することとしております。入所者の皆様には引き続き安心して過ごして頂けるよう新たな入所先の調整を行っており、奥出雲病院の介護医療院の増床や、老健通所リハビリテーション廃止に伴うデイサービスの再開に向けての準備をしております。また、奥出雲病院3階病棟51床については、来月より休日においてもリハビリや栄養指導などを受けることの出来る「地域包括医療病棟」に転換するべく準備を進めており、奥出雲病院を中心とした医療と介護の提供体制を確保して参ります。
人口減少と少子高齢化は、国はもとより奥出雲町では、益々深刻な状況でありますが、「奥出雲創生」に町民の皆様とともに一層頑張っていく所存です。
奥出雲創生とは、町民の皆様、町を応援頂く皆様と一緒になって奥出雲の伝統・文化・地域資源など最大限尊重し守りつつも、子育て応援、環境政策、SDGs、デジタル化など新しい考え方も取り入れて、住みよい社会に変えていくことだと考えております。総力戦のまちづくりを使命感と情熱をもって推進してまいりますので、町民の皆様のご理解とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
結びになりますが、巳年は力を蓄えていたものが芽を出す「起点」の年と言われています。本年が皆様にとりまして明るく希望に満ちた幸多き始まりの年となりますよう心からお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。