- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県邑南町
- 広報紙名 : 広報おおなん 令和7年9月号
■第27回 道の駅邑南の里に融雪・空調・太陽光発電設備を導入
▽環境にやさしい道の駅
8月4日に道の駅邑南の里がグランドオープンを迎え、県内外から連日多くの人が訪れています。また、邑南の里は、脱炭素先行地域の取組として、二酸化炭素の排出を削減した環境にやさしい施設としても整備されました。
邑南の里では地中熱を夏季は施設の空調として、冬季は駐車場の融雪に活用します。地中熱を活用することで、電気料金等の削減と年間約250tの二酸化炭素削減を見込んでいます。
一般に地下十~数百メートルは、年間を通じて10~20℃程度で安定し、夏季は気温より低く、冬季は気温より高いという特徴があります。この特徴を活かし、地中温度の熱量をエネルギーとして空調や融雪に活用します。
▽地中熱利用の仕組
地中熱を採熱するため、邑南の里のだんだん広場の地下百メートルに地中熱交換器55本を埋め込んでいます。また、道の駅館内空調箇所と融雪箇所(駐車場)には放熱管を埋め込んでおり、地中熱交換器と放熱管内を不凍液が循環しています。
夏季は、地中温度が外気より低いため地中熱交換器内で不凍液が冷まされ、館内に埋め込まれた放熱管を通る間に冷却の役割を果たします。放熱管を通る間に不凍液は温まりますが、地中熱交換器内に戻ると地中熱により再び冷まされます。
冬季は、地中温度が外気より高いため、地中熱交換器内で不凍液が温められ、融雪箇所(駐車場)に埋め込まれた放熱管を通る間に融雪の役割を果たします。放熱管を通る間に不凍液は冷まされますが、地中熱交換器に戻ると地中熱により再び温められます。
年間を通じて、不凍液を地中熱交換器と放熱管内で循環させることで、再生可能エネルギー熱を活用することができます。
また、屋外機置場の屋根に太陽光発電設備を設置しており、地中熱と合わせて太陽光エネルギーを活用することで、より多くの二酸化炭素排出を削減をすることができる施設となっています。