- 発行日 :
- 自治体名 : 広島県庄原市
- 広報紙名 : 広報しょうばら 2025年2月号(No.239)
このコーナーは、営農指導員から、農業のちょっとしたコツを、お知らせします。
■野菜作りのワンポイントアドバイス
営農指導員 若山 譲(わかやま ゆずる)
◆これだけはやっておきたい2月の作業
▽作付計画の作成
畑の作業があまりないこの時期に、1年間の作付計画を立てましょう。菜園を無駄なく生かし、高品質な野菜を作るには、事前に作付計画を立てることが大切です。
作る野菜を決めたら、その野菜の種まきや植えつけ時期、収穫の時期を調べ、畑のどこに何を植えるか計画を立てていきます。
▽畑の片付け
不要になったマルチなどのビニールや、使用できなくなった資材などは持ち帰り、残渣(ざんさ)なども残さないようにきれいにしましょう。畑の作業があまりないこの時期に片付けておきましょう。
▽道具の手入れ
野菜作りに欠かせない道具の手入れを行いましょう。労力の軽減のために道具を新しく買い揃えたり、酷使して傷んだ道具の手入れをしたりしましょう。
また、支柱ネットや寒冷紗、不織布などは大切に使えば何度でも使えます。次に使うために備えておきましょう。
▽防寒対策
ホウレンソウやコマツナなどは寒さに強いですが、寒さが厳しいと葉が傷んでしまいます。ビニールでトンネルをしたり、不織布のべた掛けをしたりすることで寒さを防ぎます。
また、エンドウやソラマメなど秋に播種して越冬させるものは、株もとに敷きわらなどをして冬越えを目指しましょう。
▽雑草取り
冬でも雑草は生え、越冬する雑草もあります。この時期に少しでも雑草を抜いておけば、春になってからの雑草取りが軽減されます。雑草が生えにくい時期ですが、マルチで育てている野菜の株もとに生えている雑草は、大きくなる前に早めに取ることが重要です。
▽追肥
冬は寒くて畑から足が遠のく季節ですが、タマネギやエンドウなど越冬させる野菜に追肥する時期でもあります。冬の間は、地上では育っていないように見えても、地下では根が育っていますので、適期に追肥を行いましょう。
■花作りのワンポイントアドバイス
営農指導員 永奥 啓(ながおく はじめ)
◆経営上の特性
夏期に出荷を行う植物は、ほとんどの場合、春期に種まきや球根類の植え付けを行う必要があります。
春から初夏にかけての気候は、花きにとって好適な条件になり、栽培しやすい時期です。しかし、本市の早春は気温が低いので、初期の温度管理が大切になります。
◆春に挿し芽、種まき、球根植え付けができる主な花きの栽培ポイント
▽小ギク
8月開花の小ギクは、3月下旬から4月上旬に挿し芽をします。この時期はまだ気温・地温が低いので、ハウスや電熱線などを活用しての育苗が好適です。
▽ケイトウ
お盆に向けての栽培は、4月中旬頃に播種しますが、低温では発芽が悪いので、ハウス内やトンネルなどで保温することが大切です。
植え付けは株間を10~13センチと狭くするとともに、肥料も肥沃(ひよく)地では無肥料またはごく少量とし、締まった草姿(くさすがた)(植物の形態や生育状態)を狙います。
▽ヒマワリ
播種から開花まで短期間のものも多く、高温時では最短45日程度で開花するような品種もあります。
ケイトウと同様に草姿を締めて仕上げるため、植え付け間隔を狭めるとともに、施肥料もごく少量にします。
▽ベニバナ
大量に売れるという花ではないものの、多くの労力を必要とせず、問題となる病害虫も少ないため栽培しやすい花です。
移植を嫌うので、直播栽培します。肥料は肥沃地では無肥料かごく少量の施肥とします。
▽グラジオラス
普通栽培では4月から5月にかけて露地に順次植付け、7月から8月に開花します。植え付けてから開花まで約100日程度必要です。茎が倒れて曲がりやすいので、フラワーネットを必ず展張しましょう。
問い合わせ:農業振興課農業振興係
【電話】0824-73-1131