- 発行日 :
- 自治体名 : 広島県熊野町
- 広報紙名 : 広報くまの 2025年7月号
わずか75年後には、日本の人口が今の半数に減少すると見込まれるなか、“ふるさと熊野”を子や孫に残すために、私たちには今できることがあります。個性豊かな文化を活かした魅力的なまちづくりも、移住する場所、住み続ける場所として人々をまちに惹き付ける大切な取り組みの一つのはずです。
熊野町は筆産業とそれにより培われた文化芸術が息づくまちです。このソフトパワーを活かし、この地に住む人々がつながり、まちと文化を未来につなげるため、都市公園と観光交流拠点施設の建設を進めています。
▽Kumano Creative Palette(クマノ・クリエイティブ・パレット(略称:KCP))
“熊野町”を、文化芸術の力で盛り上げる仲間づくりを目的として、プロ・アマ問わず、団体または個人で文化芸術活動を実践している人や、文化芸術のまちづくりに興味・関心のある人々による、開かれたネットワーク型の組織です。
現在では、300人以上の会員がKCPに集まっています。
▽My Palette Labo(マイ・パレット・ラボ(略称:MPL))
KCPメンバーの個性を活かしたイベントなど、具体的な活動を行っています。今年度は、筆の里工房での、新施設オープンに向けた機運を高めるさまざまなイベントを予定しています。
■5月4日(日・祝)に開催された『MyPaletteLabo』の様子
▽ハンドメイドブースの様子
工房に入ってすぐの『交流ラウンジ』に設置したハンドメイドブースには、10店舗が軒を連ね、“かわいい”アイテムを求める来場者でにぎわいました。
出店者からは「材料の調達は手軽にできる時代になったけれども、自宅ではなく、制作や撮影、販売などができる環境が整った拠点が欲しい」と、新施設への期待の声が上がりました。
▽ワークショップブースの様子
地階の『筆のアトリエ』には、6つのワークショップブースが設けられました。ジオラマや革細工、消しゴムハンコ作りなど、普段できないモノづくり体験に子どもも大人も目を輝かせました。
ジオラマ作りを楽しむ子どもの様子を見て、「こんなに集中できるなんて、知らなかった」と、嬉しそうな保護者の姿もありました。
▽エントランスの様子・ステージの様子
来場者は、工房のエントランスに飾られた新施設の模型や、熊高生が行った町内の飲食店へのインタビューに関する展示パネルを興味深く眺めていました。
また、バレエや吹奏楽の演奏などが行われたステージには、多くの来場者が集まり、会場は大盛り上がりでした。
今年度のMPLの活動予定…7月21日(月・祝)、9月23日(火・祝)、3月20日(金・祝)
■6月4日(水)に開催された『Kumano Creative Palette』の全体会の様子
『Kumano Creative Palette』は、今年度から本格的に活動をスタートさせました。
当日の会議では、“熊野町の観光振興”を商工業者の立場から考察・検証している『熊野町の観光を考える会』副会長の丸山長宏さんに、筆の日事業に合わせて実施したトゥクトゥク試乗会の活動報告を通じて、「やってみる大切さ」と「みんなで同じ目標を持つ大切さ」についてお話しいただきました。
その後、第1回MPL(5月4日(日・祝))の報告会と、第2回MPL(7月21日(月・祝))の企画・出展者説明会を行いました。
第1回MPLの報告は、熊野高校2年の種子田色初さんにより行われ、「来場者をお迎えするイベント案内や、楽しみながら会場を回ってもらうために取り組んだスタンプラリーなど、多くの人に楽しんでいただけた」と、イベントに携わった楽しさを参加者に伝えていました。
町では、「文化芸術のまちづくり」のため、新施設を拠点にまちを活性化していく『ものづくりネットワーク』のメンバーを募集しています。
書画に限らず、工芸や音楽、SNS、華道・茶道など分野を問わず、たくさんの人の参加をお待ちしています。
次回のKCPの活動予定(8月)…第2回『My Palette Labo』の報告会、KCPメンバーが開発中の“熊野町”ならではの新商品の試食会
■熊野町の観光を考える会
地域の交流人口増加や地域経済の活性化などを目的とした熊野町商工会の任意団体です。
町内の筆事業所を中心とした34人のメンバーで、町を盛り上げるイベントなどの企画・実施をされています。
▽メンバーのコメント
・会長・土屋武美さん
今回、実際に自分たちでイベントを企画・開催し、多くの人に乗車いただいたことで、数々の学びがありました。イベントに向けた資金集めや、当日の安全対策・試験運行など、一緒に取り組んだ会員のきずなが深まりました。今後、新施設やKCPと連携して、筆の里工房に来た観光客が、町を周遊したくなるような企画を考えていきたいです。
・岩永昴士さん
初めてのトゥクトゥクの運転には不安もありましたが、来場者の笑顔や喜びの声に励まされ、楽しく走行できました。今回の実証試験が、筆の里工房へのアクセスを含む町の交通をより便利にする一歩となり、町全体の観光振興につながれば嬉しいです。
8月号では、観光交流拠点施設の建設工事の進行状況についてお知らせします。
・これまでの「〔連載特集〕つながるつなげる」は、町ホームページでご覧いただけます
問い合わせ先:
[公園について]都市整備課【電話】820-5608
[施設について]産業観光課【電話】820-5602