文化 町長コラム 打てば響く

■俳句は楽し、されど難し
毎週木曜日、午後7時のテレビ番組「プレバト!!」(TYS)を楽しみにしている方も多いと思いますが、私もその一人です。
この番組の内容は、俳句、水彩画、色鉛筆画、生け花、スプレーアート、消しゴムハンコ、絵手紙など多種多様な文化・芸術作品を俳優やタレント、お笑い芸人等が作って、それをその道のプロの先生が「才能あり」「凡人」「才能なし」に判定し、添削したり模範作品を作ったりするものです。
中でも、以前、町の俳句協会に籍を置いたことがある私にとって、芸能人が兼題写真(テーマ写真)を見て作った俳句を、俳人「夏井いつき」先生が査定や添削をするコーナーは秀逸だと思っています。
妻とテレビを見ながら、各芸能人の作品を夏井先生がどう評価するのか、どう添削するのか、ああでもない、こうでもないと話し、これは「凡人じゃろー」とか「才能なしじゃろー」とか、また、自分ならここの詠嘆句は「や」じゃなくて「を」じゃろうとか、この内容にこの季語はおかしいとか評論家気分で評価し合うのがなんとも楽しい。
私の評価の大方はピントが外れていますが、時として夏井先生が自分と同じことを言ってくれたときは、「やっぱりそうじゃろー」と鼻高々。
この番組のお陰で子どもたちの間でも俳句が流行っているとも聞いていますが、日本独自の文学とも言える俳句が、テレビのバラエティ番組で面白おかしい中にもしっかりと評価された形で取り上げられ、復権していくことは素晴らしことだと思います。
ただ、句作は楽しいけど難しい。

花田憲彦(はなだのりひこ)町長