- 発行日 :
- 自治体名 : 香川県土庄町
- 広報紙名 : 広報とのしょう 令和7年5月号
■こどもの頻尿
小豆島中央病院小児科 山本真由美先生
おしっこに自分で行けるようになったお子さんで、普段より急に排尿回数が増えて受診されるお子さんもよくいらっしゃいます。
こどもの頻尿には、身体的な原因がある場合と、心理的な要因が関与している場合があります。
身体的な原因としては、膀胱炎などの感染症、糖尿病や尿崩症などがあります。排尿時の痛みがあったり、夜中に排尿のため起きてしまうこともあります。尿検査で異常がないか確認します。
心理的な要因としては、不安やストレスがあることが多いです。環境の変化、失敗の経験、そのほか様々なことが関係することがありますが、心当たりがないこともあります。この場合、寝ている間に排尿のため起きることはなく、痛みなどの症状もありません。尿検査でも異常はありません。
身体的な原因が特定されれば治療をします。多くは膀胱炎などの尿路感染症なので、水分をしっかり摂り、おしっこを我慢しないように心がけましょう。
心因性の頻尿が考えられる場合は、明らかにストレスや不安が分かっていて対応できそうなことも、そうでないこともあるでしょう。まずは、トイレに行くことを指摘したり止めたり叱ったりしないこと。いつでもトイレに行ってもいいと保証されていれば、安心して過ごせるでしょう。外出時や慣れない場所では、一緒に場所を確認してもいいかもしれません。学校や園の先生との連携もできるといいですね。普段の生活でも不安やストレスが軽減できるよう、穏やかに接するようにしましょう
日常生活に支障が出る場合には、病院にもご相談ください。