- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県西条市
- 広報紙名 : 広報さいじょう 2025年1月号
■ヒートショックとは?
急激な温度変化がもたらす血圧の変動によって、体に悪い影響を与えることです。
浴槽内での不慮の死亡事故は、特に65歳以上の高齢者が多く、毎年11月から4月にかけて多く発生しています。高齢者の浴槽内での不慮の溺死および溺水の死亡者数は約6,000人で、交通事故死者数の約3倍です。
心筋梗塞や脳卒中を引き起こす、浴槽内で失神するなど、一歩間違うと命を失ってしまうほどの危険な事態になる可能性があるので、入浴時は気を付けましょう!
■もしものときは、ためらわず「119」
私たち救急隊もこの時期に出動して遭遇することがあります。ヒートショックは浴槽の中で溺れたり、意識を失い倒れた際に怪我をしたりすることがあります。ヒートショックが起こらないように予防や注意することが大事ですが、必要があれば、ためらわず119番通報をしてください。
■ヒートショックを防ぐ6つの工夫と対策
(1)温かい部屋と脱衣室の温度差は5℃以内
・脱衣場に暖房機能があれば活用
・浴槽のふたを開けておいたり、入浴前に浴室全体に、シャワーを掛けましょう
(2)湯温を設定。できれば温度は41℃以下
・お湯につかる時間は10分までがおススメ
・42℃以上で10分以上つかった場合、脱水症状を起こすなどの危険があります
(3)いきなり浴槽は厳禁。掛け湯をしてから入浴
・浴槽に入る前に、必ず掛け湯をしましょう。心臓に遠い、足・お腹・胸の順にかけることで、血圧の急激な変化を防げます
(4)いきなり立つのは危険出るときはゆっくり!
・血管が拡がって貧血のような状態になるため、立ちくらみを起こす可能性があります
・浴槽から上がるときは、手すりなどにしっかりつかまって、ゆっくり立ち上がりましょう
(5)飲酒時や食後すぐの入浴は避ける
・アルコールが抜けるまで、入浴は控えましょう
・飲酒時や食後すぐは、一時的に血圧が下がりやすくなります
(6)入浴前に同居者に一声掛ける!
・早期発見のため、家族も小まめに様子を見に行きましょう
そのほかの対策……
・入浴の前後にコップ1杯の水を飲む
・気温が高い日没前に入浴を済ませる
・入浴後は浴室内で体の水分を拭き取る
~正しい入浴でヒートショックを予防し、健康な毎日を!~