- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県上島町
- 広報紙名 : 広報かみじま 2025年8月号
6月17日開催
■上村町長の行政報告
みなさんおはようございます。九州は例年より早く、四国にも梅雨入り宣言がありましたが、早くも夏を思わせる時候になってまいりました。
本日は令和7年第2回定例議会を招集いたしましたところ、全員の出席をいただき誠にありがとうございます。
まず初めに、4月17日に急逝された天上の福井先生に心からの感謝を込め、ご冥福をお祈りいたします。町民の皆さんもご案内のように、福井先生は「ドクターコトー診療所」の主人公のように、住民との信頼関係を築き、島民の命を背負って離島医療に尽くされた方です。その離島医療に対する長年の功績に対し、「離島振興70周年記念功労者表彰 国土交通大臣表彰」を令和5年11月に、平成26年には「上島町功労表彰」を受賞されています。残された私たちは、福井先生が実践された地域医療の意義を引き継ぎ、町民が安心して生活できる上島町を目指してまいります。
3月定例議会後の行政活動内容や資料についての詳細は時間の関係上、上島町ホームページ内の町長活動報告に代えさせていただき、この場においては主な事項のみを報告させていただきます。
3月から4月にかけての旅立ちと新たな出会いの季節には、3月1日の弓削高校を皮切りに、各保育園・小学校・中学校・弓削高・商船学校などの卒業式や入学式に出席させていただきました。離島留学においても、今年度は魚島「さざなみ留学」に9名、弓削高校「ゆめしま寮」に11名と、寮以外に4名、その他留学生にカウントしていない因島からの1年生4名を含め群馬県から山口県まで、全国から大切なお子様を迎えました。魚島離島留学退寮式においては、この1年間の子ども達の成長と、保護者や関係者の皆さまのご協力を想うと、我が子が旅立っていくような気持ちになりました。子ども達はみんな明るく元気に通い、上島町に明るさと活気を届けてくれるなど、上島町にさまざまな相乗効果をもたらしてくれています。
3月8日には、名誉町民である村上幸史さんによるスポーツ教室が開催され、将来オリンピック選手になるかも知れない子ども達への指導をいただきました。
3月9日には、ゆめしま海道いきなマラソンが開催され、北海道から宮崎県までの26都道府県からさまざまな分野の方々、国や県の職員の皆さんなど、1060名のランナーが爽やかな天候に恵まれた「ゆめしま海道」を駆け抜けました。ゲストランナーに、女子フリースタイルスキー・モーグル元選手でオリンピック5大会連続出場の上村愛子さんや、名誉町民の村上幸史さん、愛媛マラソン覇者の愛媛銀行中村佳樹さんなどをお迎えし、上島町民の多くがお迎えする温かい大会に成長したことを実感しました。
3月10日、愛媛県東京事務所河上所長をはじめとする県職員の方々が海外の視察者とともに上島町を訪問していただき、観光客誘致を含めた可能性を協議いたしました。最近はさまざまな方々の視察が増えており、いつの日か果実が実ることを期待しています。
3月16日、東広島市福富町において、第21回アクアの森植林交流会が開催され、上島町民41名に参加いただきました。東広島市の尾村産業部長をはじめ、福富町のすいすい倶楽部の皆さまからの歓迎を受け、官民連携で福富創生プロジェクトを推進する「みらいの里山プロジェクト」等のお話を聞かせていただきました。いつも地元すいすい倶楽部の皆さまには暖かく迎えていただいており、今後も上島町で開催されるイベント等での交流を重ねたいと考えています。
サイクリング関係では、3月17日に広島県福山市で「Setouchi Vélo協議会」、3月23日には愛媛県鬼北町で「シクロクロス大会」、4月29日は、高知県宿毛市での「自転車を活用したまちづくり全国市区町村長の会四国ブロック会議」にそれぞれ参加しました。現場をロードバイクやマウンテンバイクで走るとともに、日本一のサイクリングロードだと自負している「ゆめしま海道」をPRしてまいりました。
観光PRに関連して、4月24日、上島・ゆめしま魅力発信アンバサダー任命式を行いました。アンバサダーとは「宣伝・観光大使」の意味があり、上島町に関心と愛着を持ち、町の魅力を幅広く発信・応援いただく人物を選定する目的で令和7年度に制度化したものです。その第1号アンバサダーとして、雑誌「Cycle Sports」編集部統括編集長の「迫田賢一氏」を任命いたしました。迫田氏は、全国各地のサイクリングコースの取材やサイクルツーリズムに向けて多数の取り組み行っており、これまでにも取材のために上島町を何度も訪れ、上島町に関心と愛着を持って魅力発信に取り組んでいただいています。今後、上島・ゆめしま魅力発信アンバサダーとして、サイクリストを中心に、交流人口の増加や観光振興を推進し、町の魅力を幅広く国内外に発信していただけるものと期待しています。
3月26日から27日かけて、国土交通省四国地方整備局藤原次長ほか2名、および全国二地域居住プラットフォーム加盟企業である東京海上日動火災保険株式会社の元国土交通省国土政策局長を勤められた木村顧問ほか2名が、国土交通省が推進する「二地域居住」や「地域生活圏」の計画策定において、上島町で活動されているプレイヤーの話をお聞きしたいとのことで、上島町視察に来られました。今回は、柑橘栽培者、移住者、離島留学生、起業者等、さまざまな町のプレイヤーと面談をしていただき、町民目線での上島町の魅力や取り組み、また上島町の現状や課題等を知っていただけるよい機会となりました。藤原次長からは、「数々の前向きな取り組みや活動されている皆さまの思いなどを聞かせていただき、少しでも後押しとなるよう、できる取り組みをしっかりとさせていただきたい。」とのお話をいただき、上島町における官民連携による横断的な取り組みを発展させていかなければならないことを再認識しました。