くらし 島おこし協力隊ミッション ミニコラム29

■ゆめしま未来塾の挑戦~学びを通じて育む多角的な成長~
ゆめしま未来塾では、弓削高校の生徒一人ひとりの個性と可能性に寄り添いながら、学力だけでなく、自立心や表現力、未来への意欲を育む多角的な学びを展開しています。
学習支援の中心には、「個別指導と自立支援型学習」があります。ただ答えを教えるのではなく、「どうすれば自分で解けるか」を重視した指導を行い、学び方や苦手の克服方法について、時間をかけて生徒に伴走するスタイルを大切にしています。
また、定期テスト後には個別面談を実施し、勉強の状況だけでなく「夢」や「悩み」についても深く対話します。こうした時間を通して、生徒とスタッフがともに次の目標を設計し、学びがより自分ごととして根づいていきます。
1〜2年生には、学習習慣の定着を目指した検定対策などの講座を用意し、基礎力の向上と学びへの自信づくりを支えています。そして2年生の後半からは、より自立的な学びへと移行し、自分で学びを組み立てる力を養っていきます。
さらに、学びの楽しさや広がりを体感できるワークショップも開催しています。たとえば「平安恋愛ワークショップ」では、和歌を手がかりに、平安時代の恋愛観を追体験しました。50分間のタイムトラベルを通して、感性と歴史が響き合うひとときを楽しみ、学びの奥深さに触れる機会となりました。また「本を旅する読書術」では、本をただ読むだけでなく、物語の世界を旅するような新しい読書体験を提供し、生徒たちの読書へのまなざしに新たな広がりをもたらしました。学校でも家庭でもない第三の居場所として、ゆめしま未来塾は、生徒たちの「今」と「これから」に寄り添いながら、島の未来を育む学びの場を目指しています。

担当:ゆめしま未来塾 浜田宜治