くらし 人権学習シリーズ 392

■インターネット上の人権侵害をなくしましょう
総務課人権対策係 根來 孝多

インターネット上では、誰もが気軽に自分の意見や思いを投稿できますが、その内容によっては、人を深く傷つけてしまいます。ネットでの誹謗中傷やデマは、いかなる理由があっても許されるものではありません。他人が投稿した誹謗中傷やデマを拡散することも同じです。安易な書き込みでほかの人の人権を傷つけないために、インターネットの特性を踏まえた上で、インターネット上で起こり得る人権侵害について理解を深め、ルールやモラルを守って利用することが大事です。
近年のインターネット上の誹謗中傷が特に社会問題となったことを契機に、悪質な侮辱行為を厳正に対処するため、令和4年7月7日には、侮辱罪が厳罰化された改正刑法が施行されています。
インターネットを利用する時も、直接人と接するときと同じようにルールやモラルを守り、相手の人権を尊重することが大事です。お互いの顔は見えなくても、インターネットでつながった先にいるのは、心をもつ生身の人間であるということを忘れずにコミュニケーションをとりましょう。
インターネットは発信者が特定できないわけではありません。捜査機関等による発信者の特定は可能です。匿名の書き込みであっても、その内容には責任を持つ必要があります。

SNSや掲示板などの利用に当たっては、常に書き込みの相手や読み手に配慮することが大切です。加害者にも被害者にもならないように、次のことに注意しましょう。
・差別的な発言や誹謗・中傷を書き込まない
・安易に不確かな情報を書き込まない
・他人のプライバシーに関わる情報を書き込まない
・書き込みが不特定多数の人に見られる可能性があるということを意識する

私たち一人ひとりが、インターネットに関する知識や情報を知り、加害者にも被害者にもならないよう、安心してインターネットを活用できる社会にしていきましょう。