くらし これまで×これから 第21話

土佐町のSDGsの取り組みを毎号ご紹介していきます!

『環境へ配慮した農業の取り組み』

環境に配慮した農業分野での取り組みとして、令和4~6年度の3カ年、町内で肥料実証実験を行いました。土佐町内で行われている稲作において、一発肥料として慣行的に広く使われているプラスチック被覆肥料を硫黄被覆肥料へ転換することを目的とするもので、プラスチック被覆殻が圃場から河川へと流出し、海洋蓄積による環境影響が懸念されていますが、硫黄被膜の物に代替することができれば、自然分解され環境への負荷低減も期待されます。
実証内容としては町内3カ所(溜井・土居・名高山)の水稲農家さんにご協力いただき、それぞれの地区で2種類の圃場に分け、プラスチック被覆肥料・硫黄被覆肥料を施肥して発育・収量に影響が出るかを検証しました。嶺北農業改良普及所技術員・町営農指導員の下、肥料散布後の発育状況観察、収穫後の収量・成分比較を行いました。
3カ年検証を行った結果、年度において気象条件等で変化はあったものの、圃場において用いた各肥料の種類による大きな差は見られず、遜色ない発育・収量が見込めるとの結果となりました。今回用いた硫黄被覆肥料は管内JA資材販売店でも流通取引は可能で、既存慣行肥料と比べても低価格で取引ができる見込みだと話を受けました。
今回の実証事業による結果を踏まえて、土佐町内でも環境に配慮した肥料への転換推進を検討していく予定です。