- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県行橋市
- 広報紙名 : 広報ゆくはし 令和7年10月号
◆救命救急編
新たにはじまった「マイナ救急」制度
福岡県独自の「とびうめネット」制度
救急搬送が必要になったとき、患者さんの病歴や服薬情報をいかに早く医療機関へ伝えるかが、救命の鍵になります。今年の10月から全国で導入された「マイナ救急」と、福岡県独自の「とびうめネット」は、この課題を解決する大切な仕組みです。違いを知って、安心を備えておきましょう。
◇マイナ救急
「マイナ救急」は、マイナ保険証を使って、救急隊や医療機関が薬の履歴や特定健診情報などを確認できる全国共通の制度のこと。大きなメリットは、全国どこでも利用できることです。例えば、旅行先で救急搬送された場合でも、最低限の医療情報を共有できます。しかし、意識がある場合は本人がカードを提示して情報を活用できますが、意識がない場合やカードを申請していない、携帯していない場合には、情報照会ができないという課題があります。
◇とびうめネット
一方の「とびうめネット」は事前登録制で、救急隊は「登録者」であることを確認し、意識がない場合でも受診歴・服薬・アレルギー・特定健診の結果・緊急連絡先の情報などを速やかに医療機関と共有できます。意識がある場合でも、「自分で説明するより早く正確に伝わる」ため、検査や処置の重複を防ぎ、より適切な診療に。とびうめネットは「意識の有無にかかわらず安心できる仕組み」なのです。
2つの違いを整理すると、「マイナ救急」は全国で利用できる基本的な情報共有の仕組み、「とびうめネット」は福岡県内でのきめ細やかな医療連携を実現する仕組み、と言えます。併せて利用することで、救急時や入院・退院時の日常診療まで幅広く安心を支える体制が整います。
救急は、誰にとっても突然の出来事。意識があるときに伝えられる安心、意識がないときでも医療につながる安心、この機会にぜひチェックしてください。あなたと大切な人の命の守る知識になります。
●Point おすすめは“どっちも” マイナカードがない方は早めの登録を
「とびうめネット」は、福岡県の医師会と医療機関が連携して構築した独自の地域医療ネットワークです。「お守り」のように、緊急時でも医療情報を活かすことができます。
登録は簡単。市の窓口などで申込書を提出するか、オンラインで申請するだけで、後日「とびうめカード」やステッカーが届きます。費用はかかりません。市では昨年8月から登録を開始し、2,560人(2025年8月時点)の方が登録を済ませ、「万一のときに守られる安心」を備えています。
問合せ:地域包括ケア推進室
【電話】内線1281
【ID】0031312
問合せ:消防本部
【ID】0038722
◆SNS編
情報収集の方法を変えて日々の生活を豊かに
「見るだけ」ならそんなにハードルは高くない
テレビの番組表に自分の生活を合わせるのではなく、いつでもどこでも自分の好きなものだけを見られる現代。人と人のつながり、情報をやり取りする仕組み「SNS」もすっかり社会に定着しています。「難しそう」「若い人だけのものでは?」と思う方もいるかもしれませんが、実はそれほど特別なものではありません。昔からある「テレビ」や「掲示板」がスマホの中に引っ越してきた、と考えるとわかりやすいと思います。紙からデジタルに変わっただけで、基本は「知って役立つ情報」に変わりはありません。今回は市が提供する2つのサービスを紹介。
◇手作りCM
まずは、インスタ(正式名称・Instagram)。写真や動画を中心に情報を伝えるサービスです。例えるなら、テレビCMのようなもの。短い映像や写真で、市内のお店やイベントの魅力を紹介しています。テレビCMと大きく違うのは、登場するのがプロが作った企業の広告だけでなく、一般の人や私たち市役所の職員が作った「手作りのCM」が多いという点です。だからこその温かみがあり、「行ってみたい」「食べてみたい」と思えるリアルさ、地域への愛着がウリです。
◇読むより見る
もう1つは、ティック(正式名称・TikTok)。8月に新たに開設しました。より短い動画に特化しているので、例えるなら、テレビのニュース速報や街頭ビジョンで流れる一口映像のようなもの。わずか数十秒の動画で情報が伝わるため、「読むより見て理解したい」という若者世代に人気のサービスです。
2つのサービスは、自分で動画を作って投稿することをせず、他人の作ったものを見るだけなら難しい操作は不要です。テレビや新聞を広げたりするのと同じ感覚でアプリを開けば、たくさんの情報を得ることができます。「SNSは若い人のもの」ではなく、日々の暮らしをちょっと便利に、そして楽しくしてくれるツールなのです。ぜひ、1度のぞいて見てください。お堅い市役所の意外な一面が見られるかも?
フォロワー(行橋市を登録している人) 9,016人
13-24歳 3.3%
25-34歳 18.4%
35-54歳 64.3%
55-64歳 11.2%
65歳以上 2.8%
●Point 新しい回覧板としてのSNS 有事の際のSNS
昔は回覧板や掲示板が地域の情報源でした。今は徐々にSNSがその役割を担い始めています。紙に比べて写真や動画が多く、「見ればすぐ分かる」からです。
災害などの緊急時、紙媒体はすぐに発行できません。テレビやラジオも地域ごとの細かな情報を常に流してくれるわけではありません。しかし、SNSは瞬時に写真や動画で「今の状況」を伝えられることが大きな強みです。
平常時のSNSは「新しい回覧板」として生活を彩る情報を、有事の際には「緊急放送」として命を守る情報を届ける存在です。
問合せ:広報係
【電話】内線1462
【ID】0040012