くらし こがんひとこがんとこ VOL83

『館長は13歳!』
岩崎 優介さん
(古賀中学校1年生/やながわ有明海水族館館長)

今年4月、中学生の水族館館長が誕生した。岩崎優介さん、古賀中学校1年生だ。
小学校低学年くらいまでは、自我が強く興味を持ったことしかやらない子だったから「興味を持った時が与え時だと心得、欲しがる図鑑などを買い与え、行きたいところにはできるだけ連れて行きました」と母親の理子さん。「これ読んで」と寝る前の絵本タイムに持ってくるのも大好きな図鑑だった。文字の小さな図鑑は絵本と違って読みづらかったが、そのおかげでまだ字の読めなかった優介さんは生き物の名前などを諳(そら)んじることができたそうだ。

物心ついたころから生き物が大好き。恐竜から始まり爬虫類、両生類、昆虫、深海生物と夢中になっていった。海水魚に興味を持ったのは、テレビで”さかなクン”*1の番組を見たのがきっかけ。”魚ってかわいいし、かっこいいし、おもしろい!”と、どんどん知識を蓄えて、川や水族館にも行きヒートアップしていった。また、魚をスケッチをしたり、さばいたり*2するのもさかなクンの影響だ。「魚買って!触りたい。さばきたい」とねだり週1・2度は自ら魚屋に買い出しに出かけたり、自分のおこづかいを使ってまでさばきたい魚を買ってくることも。

5年前、家族で柳川に遊びに行ったとき初めて立ち寄ったのが、現在館長を務める”やながわ有明海水族館”。普段見ない珍しい生き物を間近で観察できたり直接触(さわ)れることに興奮した。息子の喜ぶ顔を見たくて片道2時間もの道のりを、月に数度も往復した両親。しだいにひと月行かないと「やながわが足りない!」と禁断症状を訴えるほどの「知的好奇心」と「好き」を満足させられる大切な場所になっていった。

オファーに応え館長に就任して、半年が経過した。「人見知りでお客さんへの声掛けはまだ難しいけれど、魚についての質問には嬉々として答えているし、夏休みの取材ラッシュでしゃべらざるを得ない状況が続いてだいぶ鍛えられたんですよ」と理子さん。普通の中学生では得難い貴重な体験をしている優介さんを傍(かたわ)らで見守りつつしっかりと成長を感じているようだ。「たくさんの人が来てくれる身近な水族館」をめざす中学生館長の奮闘は、時間をかけて自身と水族館を共に変化・成長させていくに違いない。

*1 「さかなクン」日本の魚類学者、タレント、イラストレーター、東京海洋大学客員教授。
*2 珍しいものでは「ムツゴロウ」や「ワラスボ」の刺身を引いたことがある。どちらも赤黒い見た目に反して淡白でおいしい。最初は魚を買ってきていたけれどそのうち捕ってくるようになった。

来てみて!館長もハマっちゃった”やながわ有明海水族館”。
運が良ければ岩崎館長から直接魚の説明が聞けるかも~!?

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