- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県朝倉市
- 広報紙名 : 広報あさくら 第409号(令和7年3月号)
■無理なダイエットは危険~摂食障害について~
3月1日~8日は「女性の健康週間」
◆健康な人でも過食が起こる
過食とは自分自身の食事への衝動を抑えられず、必要以上の食事を摂取することです。健康な人でもダイエットで急激に体重を減らすと、過食になることがあります。リバウンドと呼ばれダイエットの失敗のようにいわれますが、実は脳の防衛反応です。
◆神経性過食症の過食
過食が起こっても、体型へのこだわりがある人は、自分で吐いたり、下剤を乱用したり、あるいは、絶食や過剰な運動で食べたことを帳消しにしたりしようとします。これによって、体は飢餓状態になり、過食が起こりますが、脳の指令なので、自分でコントロールできません。
◆治療ではどんなことをするのか
摂食障害になる人は、過食が一気に止まるような治療を期待する人が多いです。過食が起こるメカニズムを学び、リラックスできる楽しい時間を増やすことで過食に支配される時間を減らします。
過食になると体重増加を恐れ、過食以外の食事を減らしがちですが、1日3食の規則正しい食事は、脳への飢餓刺激を減らし、無用な過食衝動を抑えてくれます。
ストレスが何なのか、専門医などと一緒に自己分析必要です。また、治療では以下のことが大事です。
(1)○○すべきという思考や完璧主義を緩める
(2)必要以上に頑張ったり、我慢したりするだけでなく、他人を頼って助けてもらう
(3)自分の意見や快不快を適切に伝えるなど、ストレスを作らない、ためない
(4)適切に発散するスキルを学んで、実践する
回復のプロセスは年単位で進みます。自分では変化がないと思っても、よくなりたいと思いはじめた人には確実に良い変化が起こっています。過食費用を減らせた、週に1日は過食しなかった、など本人にとっては取るに足らない変化でも、この病気としては大きな進歩です。
◆嘔吐(おうと)に伴う体のメンテナンス
嘔吐は食べた物だけを出しているのではありません。唾液、胃液、時には十二指腸液まで排出することになり、脱水とミネラル不足になります。水分とナトリウム(食塩)やカリウムに富む食品を補充することが大切です。嘔吐の際に、胃酸による歯の障害(酸蝕歯(さんしょくし))がおこり、歯を失う危険もあるので、歯科医院での定期検診と早めの治療が重要です。
○福岡県女性の健康電話相談
北筑後保健福祉環境事務所(【電話】22-4211)
■ドクターの話「健康長寿と生活習慣病」
WHO(世界保健機関)では、65歳以上を高齢者、65~74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と定義しています。日本の高齢者の割合は2023年には29%に達し、世界最高水準になります。2024年の平均寿命は、男性は81.1歳、女性は87.1歳です。75歳の人の平均余命は、男性12.1年、女性15.7年で、計算上、今から12年から16年ほど生きることになります。大事なことは健康で長生きできるかです。
健康寿命は男性では72.7歳、女性では75.4歳となり、平均寿命と健康寿命の差は、男性では8.4歳、女性では11.8歳あります。この期間が健康上の問題で日常生活に制限がある、即ち、介護が必要、寝たきりなどの自立した社会生活が困難な期間になります。
平均寿命が高く健康寿命との差が少ないことが、元気に長生きする高齢者が多い社会ということです。介護が必要になる原因を見ると、多い順に、認知症(約18%)、脳卒中(約16%)、高齢による衰弱(約13%)、骨折・転倒(約13%)、関節疾患(約11%)となります。関節・筋肉・神経などの運動器障害が約25%あります。この運動器障害は、脳卒中や心臓病と違い、急に要介護になる人は少なく、適切な運動で予防できます。40歳を過ぎたら運動をするように心がけてください。
また、高血圧、糖尿病、脂質異常症など、いわゆる生活習慣病の治療や管理をすることで、認知症、脳卒中、心臓血管障害、がんなどの発病を抑えることができます。高血圧の定義は、上の血圧が140以上または下の血圧が90以上の場合、あるいは両方の場合を高血圧といいます。血圧が高い状態が続くと血管壁が傷つき動脈硬化の状態になります。高血圧治療の目的は、血圧をコントロールして、脳卒中や狭心症、心筋梗塞など病気を予防して、健康寿命を伸ばすことです。
生活習慣病は、ほとんど自覚症状はありません。自分の健康状態の確認やがんの早期発見のためにも、毎年の定期健診やがん健診を受けるようにしましょう。
朝倉診療所所長 石井邦英(くにひで)
問合せ:朝倉診療所
【電話】52-1131
問合せ:市健康課
【電話】22-0399