文化 見つめなおす 地域の宝(1)

■文化財を後世に残すために~文化財・史蹟(しせき)めぐりの改訂に向けて~
昭和62年に発行された、町の文化財を紹介した冊子「文化財・史蹟めぐり」。
それから13年後、平成12年に改訂版の「文化財・史蹟めぐり2000年版」が発行されました。この改訂で、冊子の大きさはB5版からA4版に拡大され、掲載された文化財の数は180件から278件に増えました。
現在、その改訂版の発行からも20年以上が経過し、内容の見直しが必要になっています。
改訂に向けた第一歩として、令和元年4月から、文化財専門委員による文化財の確認調査が始まりました。
文化財専門委員会は、町の文化財の調査や審議をする組織で、月ごとに会議や勉強会を開催しています。
数ある町の文化財の中からまず調査に取り掛かったのは「神社」。改訂版では45社の神社が紹介されていますが、今回は54社に拡大して調査を行いました。
その結果、経年劣化や自然災害などにより失われてしまった文化財があることが判明しました。
形あるものはいつかは無くなります。だからこそ、今残っているものを大切にし、少しでも多くの歴史あるものを後世へ受け継いでいってほしい。そういう想いで新しい冊子の作成に取り組んでいます。


※勧請(かんじょう)…離れたところから神様の分霊を迎えること

■調査結果が地域活性化につながることを願って
~鳥取英記(とっとりひでき)会長コメント~
文化財専門委員会では、5年の歳月をかけて町内全ての神社を調査してきました。社殿から境内にある石塔・石碑に至るまで全ての構造物の位置、参道の長さ、建物の寸法も計測するなど詳細な調査を進めました。
調査に際しましては、地元の区長をはじめたくさんの方に多大なご協力をいただき、無事終えることができたことに、深く感謝いたします。
神社は、祭礼や建物の修理再建、境内の清掃などを通して地区の人々の心を一つにする役割を担ってきました。今回の調査結果を今後皆様にお届けすることで、郷土の歴史を知っていただくとともに、地区を盛り上げる一助となることを切に願っています。