文化 見つめなおす 地域の宝(2)

■神社調査から見えてきた町の歴史
神社調査を進める中で、祭神が勧請(かんじょう)された時期が、12~14世紀に集中していることがわかりました。
これは、荘園開墾(しょうえんかいこん)が盛んだった時期と重なります。荘園とは、貴族や寺社が持つ私的な大規模農園のことです。
8世紀ごろの日本は、律令(りつりょう)制度のもと、全ての土地は天皇のものとされていました。
しかし、奈良時代以降日本の人口が急増し、食料の確保が問題となり、開墾が奨励されました。
はじめ、開墾した土地は国のものとされたため、なかなか進みませんでしたが、のちに、開墾した者に所有が認められるようになってからは、一気に進み、荘園が形成されていったのです。11世紀末頃には大木町の一部を含む北部九州有数の荘園「三潴荘(みずまのしょう)」も形成されました。
大木町で弥生時代や古墳時代の遺跡が発見されることが少ないのは、ここが有明海の干潟で農業に向かず、住む人がいなかったからだと推察されています。
全国的に開墾が進められる中で、大木町一帯では、堀を掘ってその土で干潟を埋め立て土地を確保し、少しずつ人の住める土地へと変えていきました。
こうして住人が急増していったことが神社の勧請年から伺えます。

■こっぽーっとギャラリー展 文化財専門委員会活動報告
日時:3月16日(日)~30日(日) 10時~18時 ※金曜は20時まで
場所:図書・情報センター2階
休館日:毎週月曜
※13日(木)は館内整理日のため見学できません。

■〔予告〕町の文化財紹介の記事を掲載します
これまでの調査の結果を踏まえた最新の町の文化財情報を、今後広報紙でお知らせしていく予定です。記事の執筆は、文化財専門委員の皆さんが担当します。
まずは神社の紹介からスタートです。地元の神社がいつ出てくるか、他の地区にはどんな神社があるのか、楽しみにしていてください。

■〔募集〕文化財専門委員になりませんか?
現在、文化財専門委員として一緒に活動していただける人を募集しています。郷土の歴史や文化に興味関心があり、毎月第3水曜日の10時~12時に行われる定例会に参加できる人ならどなたでも応募可能です。詳しくは地域づくり課へご連絡ください。
現在次の6人で活動しています。
※詳しくは本紙をご覧ください

問合せ:地域づくり課
【電話】0944-32-1047