- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県広川町
- 広報紙名 : 広報ひろかわ (令和7年8月1日号)
~戦後80回目の夏に「戦争」と「平和」について考える~
■戦後80回目の夏を迎えて
昭和20年の終戦から、今年で80回目の夏を迎えました。戦争を経験した「語り手」世代がいなくなる時代が近づいていますが、戦争の悲惨さは風化させることなく伝えていかなければなりません。
■「対馬丸」を知ってますか?
昭和19年8月21日、沖縄から本土への疎開船として運行していた対馬丸は、学童疎開の児童ら約1800人を乗せ、長崎を目指して那覇港を出港しました。乗客が就寝中の深夜、「ドーン」という爆発音と激しい揺れで、多くの人が飛び起きました。アメリカ軍の潜水艦による魚雷攻撃です。被弾した対馬丸は、わずか10分足らずで沈没してしまい、1484人の尊い命が犠牲となりました。
このような大きな事件がありながらも、軍による情報統制が行われていた時代であり、「対馬丸沈没」について、長い間真相が明らかになりませんでした。その後、遺族の努力で事件の記憶を後世に伝えるための活動が進められ、平成16年には「対馬丸記念館」が開館し、さまざまな資料や証言などが展示されています。
戦争は人々の生活を根こそぎ破壊し、遺恨や悲しみは終戦後も残ります。このような悲劇は、二度と繰り返してはなりません。戦後80年を迎え、戦争体験者が少なくなる中、今を生きる私たちが戦争の記憶を継承し、その学びを未来につなぐことが重要です。
〔「あたりまえ」については本紙をご覧ください〕
問合せ:生涯学習課人権・同和教育係
【電話】0943-32-0093