- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県添田町
- 広報紙名 : 広報そえだ 令和7年7月号
My Town Topics Celebration Special Edition
4月に発表された春の叙勲・褒章受章者。国や地方自治体の公務のほか、公共的な業務に長年従事し成果を挙げた人に贈られる瑞宝章で元公立高等学校長の荒木和謙さんに瑞宝小綬章が、地域住民を災害や犯罪から守るため、危険を伴う業務に従事した警察官などの元公務員に贈られる危険業務従事者叙勲では元県警視の花菱賢二さんに瑞宝双光章、元法務事務官の林新二さんに瑞宝単光章が贈られました。また、農業・商業・工業などの業務に精励し、他の模範となるような優れた技術や事績を有する人に贈られる黄綬褒章が株式会社きのこの森坪会長の森坪清則さんに贈られました。今月は4人のうち、荒木さん、花菱さん、森坪さんの受章に対する喜びの言葉をお伝えします。林さんの喜びの言葉は、広報そえだ8月号でお伝えする予定です。
■春の叙勲
瑞宝小綬章 荒木和謙(かずのり)さん(元公立高等学校長)
元西田川高校校長の荒木和謙さん(添田東)に瑞宝小綬章が授与されました。日本体育大学卒業後、昭和55年に教職に就いた荒木さんは最初に直方養護学校(現:直方特別支援学校)に赴任し、その後山田高校に異動します。「山田高校では陸上部の顧問を務め、休日も大会の審判に行ったりと大忙しでした」と当時を振り返ります。そこから、英彦山青年の家や福岡県教育庁保健体育課、筑豊教育事務所で勤務し、京都高校(定時制)・東鷹高校・稲築志耕館の教頭、嘉穂高校副校長、福岡県体育研究所所長を経て築上西高校校長、西田川高校校長を務められました。「教頭就任後よく、教頭は仕事量が多くて大変だと皆さんに言ってもらえました。確かに学校全体を見て、校長が行いたい学校運営が行えるように努力しました。しかし、校長になってみると教頭の時とは違い学校に対し自分が責任をとる、後ろに誰もいない大変さを痛感しました。生徒・保護者に対し正直に対応することを大切にして学校運営を行いました」と当時を振り返ってくれました。退職後は近畿大学産業理工学部で入試の専門職・アドミッションオフィサーとして高校生と大学生を繋ぐ役割を担いました。「大学退職後、孫と岩石山に登ることが楽しみでした。最近は腰を悪くして登山できていませんが、その分、家でゆっくりしています」と笑顔で話してくれました。
■危険業務従事者叙勲
瑞宝双光章 花菱賢二さん(元県警視)
元福岡県警東警察署刑事二課長の花菱賢二さん(新城)に瑞宝双光章が授与されました。花菱さんは昭和48年4月に警察官を拝命後、飯塚警察署に配属、以後は福岡県警本部などで勤務されました。「県警では主に捜査四課の刑事として暴力団に関する捜査などを担当しました。山口組と道仁会の激しい抗争『山道抗争』の捜査などにも加わりました。とても厳しい現場でした。退職前は東警察署刑事二課長として、暴力団や選挙・汚職事件などの知能犯捜査を指揮していました」と刑事時代の思い出を話してくれた花菱さん。平成23年3月末で県警を退職するとその後は県警時代の経験を活かし福岡市博多区にあるホテル日航福岡の保安支配人として勤務し、ホテル内の治安維持に尽力します。「警官の時とは違う、一般の立場での保安業務は勉強になりました」と平成28年3月まで勤められました。その後添田町に拠点を移した花菱さんは、平成29年4月から令和6年3月までの7年間、新城行政区の区長を務められました。「令和2年にコロナで地域活動が制限されるようになり大変でした。特に新城行政区は大雨が降ったら新城川がいつも氾濫します。新城川が溢れると併設する道路との境が分からなくなり大変危険です。浸水する家屋もあるので、早めの避難を呼びかけました」と行政区長時代を振り返ってくれました。
■春の褒章
黄綬褒章 森坪清則さん(きのこの森坪会長)
株式会社きのこの森坪取締役会長の森坪清則さん(庄西)に黄綬褒章が授与されました。昭和61年、妻のみや子さんと日田市のシイタケ菌床の代理店に偶然立ち寄ったことからシイタケ栽培を始めた森坪さん。「寝る間を惜しんでシイタケのことを勉強しました」と語る森坪さんは研究に研究を重ね、効率的なシイタケの栽培方法、「移動台車栽培方式」や「上面栽培方法」を開発し、これらの技術を菌床メーカーに提供、菌床シイタケ栽培における先駆者として全国に認知されます。そして、九州の生産者と共販組織「サンマッシュ九州」を設立し、シイタケ農家の販売力強化を図りました。また、これを全国組織「サンマッシュ和」に拡大、平成16年から令和4年まで会長を務め、生産技術や品質管理の指導を無償で行うなど、業界全体の発展に尽力されました。「菌床しいたけは原木よりも味がソフトなので、しいたけが苦手な子も食べれらることが多いです。焼きしいたけ、天ぷら、アヒージョなど色々な料理に使えますが私は素揚げが一番好きです」と笑顔の森坪さんは受章に際し「一番大切にしていることは後継者の育成、人づくりです。いままで培った技術を惜しみなく伝え後継者を育成していくことで、恩返しができればと思っています。そして今まで支えてくれた妻や家族、関係者に感謝します」と喜びを語ってくれました。
問合せ:役場総務課
【電話】82-1231