子育て 僕らの町を残そう!未来の築上町プロジェクト
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- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県築上町
- 広報紙名 : 広報ちくじょう 2025年4月号(245号)
椎田中学校では、総合的な学習の時間を中心に、STEAM教育(※)に取り組み、生徒が自ら課題を設定して探究的な学習をしています。令和6年度の3年生は、「築上町が持続して発展していくための施策」を考えました。その施策の中から、校内選考で4つのアイデアが選ばれ、2月27日に役場本庁の議場で、実際に役場の職員に対してアイデアを提案しました。生徒たちがやわらかい頭で考えた斬新な施策をご紹介します。
(※)STEAM教育
STEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)に加え、芸術、文化、生活、経済、法律、政治、倫理等を含めた広い範囲でA(Art、LiberalArts)を定義し、各教科等での学習を実社会での問題発見・解決に生かしていくための教科等横断的な教育方法
■プロジェクトの動機は「このままでは築上町がなくなってしまうから」
取り組みを説明!(川端さん、北代さん)
まず築上町を分析。1年間に人口が約200人減っている現状から、町の課題は出生率の低下や人口流出による人口減少と位置づけました。130年後には人口が0人になってしまうという危機感と町を100年後にも残したいという思いからこのプロジェクトは始まりました。
■クリーンエネルギーを整備して電気代無料の住宅を
(尾崎さん)
人口減少を食い止めるために、町から出ていく人と、入って来る人を同じくらいにすればよいという前提から、そのための施策として、町に風力発電所を作り、住宅を作って、その屋上には太陽光パネルを設置し、住宅に住む人の電気を風力と太陽光発電でまかない、無料にすることを提案。森林伐採のない風力発電を採用し、山間部の維持に重きを置きました。発電所設置に理想的な場所の選定や、発電量、電気消費量の算出も行い、プロペラ型の風車10基と5kW台の太陽光パネル25〜30平方メートルの設置で20世帯(約80人)の電気がまかなえるとまとめました。
■新しいマスコットキャラで町を活性化
(坂田さん、末松さん)
町のマスコットキャラクター「きずきのぼる」の改善点を示したうえで、町の新しいマスコットキャラクター「キクいも太郎」などを提案。特産品のキクイモをモチーフに、かわいく仕上げました。小中学生に認知度が高いキクイモを町外にも広めようと考えました。段ボールで着ぐるみを作り、3Dプリンターでプラスチック人形の試作品も作成しました。新しいキャラで、町に興味を持ってもらい、町の知名度を上げ、他生徒の施策の成功を助け、間接的に人口を増やすことが目的です。
■空き家を利用した商店街で商業活性化
(高尾さん)
椎田駅周辺に空き家が集まっていることに着目、さらに、近隣の人口が多い地域には商店街が残っていることに気づき、空き家を利用して商店街を作ることを提案。商店街では、ほかの町の事例を参考に、参加店のレシートを別の参加店に提示することでサービスや特典を受けられる「レシートキャンペーン」の実施も考え、商店街全体で売上げを増やす方法を併せて提案しました。空き家問題が解決でき、商店街で雇用が生まれることで人口減少を食い止めることができると結論づけました。
■インスタ映えするカフェで特産品スイーツを
(福留さん、近藤さん、岩丸さん)
町を活性化させるために、インスタ映えスポットとスイーツを作ることを提案。具体的には京築ヒノキを使ったツリーハウスカフェを浜宮に作り、林業の発展にもつなげる計画です。開発したスイーツは、特産品を使ったスイートコーンプリン、菊芋ベーグル、スイートコーンアイスの3品。完成度の高い試作品も持参しました。
一番高い位置で進行した(鬼塚さん)
円滑な運営お疲れさまでした。
若者のすばらしい意見を今後の町政に生かしていきます。
後輩たちが成果を引き継ぎ、よりよい提案にしてくれると思います。自分たちは高校生になっても探求を深めていきます!