- 発行日 :
- 自治体名 : 佐賀県吉野ヶ里町
- 広報紙名 : 広報よしのがり 2025年7月号
吉野ヶ里町教育支援センター
「ほうゆう」支援員
吉川正志(よしかわただし)さん(72歳)
吉野ヶ里町吉田
「ほうゆう」とは
心因性の理由により登校できていない児童生徒を教育支援するために、平成28年4月に開設。
場所は東脊振公民館の2階にあります。
■児童生徒のために少しでも役に立ちたい
この仕事を始めた一番の理由は、「学校に行きたくても学校に行けない児童生徒たちのために少しでも役に立ちたい」と思ったからです。また、長年教職に携わってきた経験を活かすことができるとも考えました。
実際は、ゼロからのスタートで初めは手探り状態でしたが、生徒と一緒に自分も勉強する気持ちで取り組んでいます。限られた時間を有効に使うために、教材作成や資料収集にも努めています。
■焦らず無理をせず
大切にしていることは「児童生徒の気持ちを大切にすること」、「相手の人格を尊重すること」です。そのために、言葉遣いには特に注意をしています。時間をかけて築き上げてきた信頼関係が、何気ない一言で崩れてしまうことがあります。「がんばったね」と声はかけますが、「がんばろうね」とは言わないようにしています。なぜなら、ここに来るだけでも、とてもがんばっているからです。決して「焦らず無理をせず」ということを児童生徒や保護者にお願いしています。
■安心して過ごせる場所に
ほうゆうは「安心して過ごせる場所」です。他人と比較することはありません。学校へ行けなくなった理由、考え方、学習への意欲などみんな違います。そこで、一人一人のペースに合わせた対応や指導を心がけています。
自主性や自発性を大切にし、無理せず、自分のできることを広げ自信をつけるところです。
■成長が大きな喜び
卒業生や学校に復帰した生徒が会いに来てくれ、成長した姿をみると大きな喜びを感じます。そしてそれは、私の活力にも繋がっています。
これからも、学校に行きたくても行けずに悩んでいる児童生徒のために、少しでも力になりたいと願っています。そして、私を信頼してくれる人を大切にしていきたいです。