- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県対馬市
- 広報紙名 : 広報つしま 令和7年8月号
■エコツーリズムとは?
旅行者に、地域の自然や文化に触れたり体験したりしてもらいながら、その魅力を楽しんでもらう旅行形態を指します。大人数で観光名所を回るような大型観光と違い、自然に優しい観光。それがエコツーリズムです。
世の中がバブルに沸いていたころ、大規模なリゾート開発を進めるために、環境保全に関する規制が大幅に緩和されました。その一方、地域の自然や人々の暮らしは脅かされ、バブル崩壊による開発の頓挫は、それらの影響を拡大させました。こうした反省から生まれたのが「エコツーリズム推進法」です。地域の自然や文化の、そのままの魅力を生かし、観光客にも地域住民にも優しい観光を目指そうという取り組みです。現在、全国で28の地域が、エコツーリズムを推進するための構想をまとめ、国から認定を受けています。
■エコツーリズムは「環境保全」「観光振興」「地域振興」の3つの柱で成り立っています
◇観光振興
地域のそのままの姿が観光資源になる(プログラムづくり)
◇環境保全
地域の自然環境に配慮した行動をとる(ルールづくり)
◇地域振興
観光が盛んになることで地域が元気になり雇用も生まれる(体制づくり)
●目指すのは、地域の自然とともにある、人々の暮らし・歴史・文化が守られる地域の姿!
■対馬でも始まった、未来へつなぐ取り組み
10年後、100年後、そしてもっと先の未来まで、今ある対馬の豊かな自然や文化を生かしながら、この島で安心して暮らし続けていくためには、ただ守るだけでなく、少し視点を変えて、持続可能な地域づくりの仕組みを育てていくことが大切です。そうした思いから、水産業や農林業などの一次産業、そして観光に関わる人たちが力を合わせて「対馬市エコツーリズム推進協議会」が立ち上がりました。
協議会では、対馬らしいエコツーリズムの進め方を話し合い「エコツーリズム推進全体構想」をまとめています。この構想をもとに、対馬が未来にわたって輝き続けるモデル地域となることを目指し、国の「エコツーリズム推進地域」として認定を受けるべく、環境大臣への申請に向けて準備を進めています。