くらし 市長コラム「五島を護(まも)る!」

■「五島〆」
定置網や一本釣りで獲れた五島産の鮮魚が、かつてないほどに海外で注目を浴びています。
8月5日、東京・銀座の寿司店で修行を積み、米国ロサンゼルスの寿司店で長年、料理長を務めた寿司職人が五島市を訪れました。魚の鮮度を保つ技術「五島〆」(神経抜き)をYouTubeで見て高く評価しており、「自分の目で確かめてみたい」という思いから訪問したそうです。
五島〆は、長崎大学の橘勝康名誉教授からお墨付きをいただいている匠の技です。少なくとも7日間は刺身で食べることができます。
この寿司職人は「五島産の鮮魚をロサンゼルスの寿司店で提供できないか、模索している」とのことでした。五島産の鮮魚が、五島つばき空港からロサンゼルスまで空輸される日が来るかもしれません。
6月には、インドネシアからも日本料理店のシェフやバイヤーが五島市を訪問しました。また、東南アジア10ヵ国からなるASEAN(東南アジア諸国連合)の日本政府代表部の専属料理人を五島市に招待することも計画しており、ASEANの食のイベントで五島産の鮮魚を紹介してもらいたいと考えております。
ベトナムの要人も五島〆に興味を示しており、販路拡大への期待が膨らみます。
今年3月に策定した「第3期まち・ひと・しごと創生人口ビジョン・総合戦略」(令和7~11年度)を着実に進めるため、今年度予算にふるさと納税を活用した総合戦略推進枠を設けました。その一つが「輸出による五島〆の販路拡大事業」です。
五島産の鮮魚のブランド力を高めて、水産業のさらなる振興を図ってまいります。
五島市は「釣りの聖地」です。五島産鮮魚の販路拡大に力を注ぐだけでなく、「釣り」を活かした地域振興策を検討していきたいと思います。

9月5日で、市長就任から1年となります。毎日、多くの皆さまに温かい言葉で励ましていただいております。
皆さまと力を合わせ、怯まずぶれずに真っ直ぐ、明るく楽しい五島市を築きます。