くらし 私が選ぶとっておきの一冊ーRecommended Bookー

■五島市に暮らすいろんな人のオススメ本を紹介するコーナー
私が選ぶとっておきの一冊ーRecommended Bookー

▼18冊目
Blue Goto Cafe 石丸由佳さん
東京都目黒区出身。学生時代はアルバイトをしながら独学で語学の勉強をし、大学卒業後にはスペインに留学しました。その後はテレビ番組のディレクター等を経て30歳の頃イタリアへ3年間留学しました。
帰国後も映像制作、コンテンツ権利管理などメディアの世界で働きながら、イタリア語通訳案内士や書道師範の資格を取得。そんな中、東日本大震災やコロナ禍をきっかけに東京にこだわる理由はないんじゃないか、と思い、地方移住を考えるように。日本の西側の島々を旅行して、2022年の秋に五島に移住しました。
人の温かさや垣根を作らない島民性、海の奇麗さ、海鮮をはじめとした食材の美味しさなどの魅力が移住先を五島にした理由です。
現在は下崎山町で夫(アンジェロ・デローザ)と共にミュージックカフェ「BLUE GOTO CAFE」を運営しながら、書道教師やイタリア語通訳ガイド、日伊翻訳、ライブ活動等を行っています。五島の皆さまとの温かい交流の輪を広げていきたいです。

▼石丸さんのとっておき
「経済学科を卒業しているのに経済について何も知らない」という劣等感を長年抱え、コロナ禍の頃ネットでこの本を見つけました。読後「私も父からこれを教えて欲しかった」「進路を決める前に読みたかった」と思いました。これから進路を決める若者はじめ、経済や現代世界の本質を知りたい人全てに読んで欲しいと思う1冊です。

○父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話
ヤニス・バルファキス著/関美和訳(ダイヤモンド社)
「経済学の解説書とは正反対の経済の本にしたい」という意図のもと、元ギリシャ財務大臣でもある著者が十代の娘に向けて「なぜ世の中には格差があるの?」「景気・不景気があるのはなぜ?」などの素朴な疑問、経済にまつわる謎を解くために、シンプルで心に響く言葉で答え、経済の本質・仕組みを分かり易く解説しています。
宗教や文学、SF映画などさまざまな切り口から紐解き、農業の発明からAI革命まで、1万年以上にわたる経済の歴史を壮大に描き、市場経済におけるお金の役割、お金の良い面と悪い面、市場社会の力関係、価値観の変化、民主主義の重要性などが語られています。
経済は専門家だけのものではなく皆が向き合わなければならない問題だと考える姿勢や「等身大の経済学」を学べる1冊になっています。

こちらの本は市立図書館で借りられます。